2008年 10月 18日 ( 7 )

山に捨ててあるドラム缶について調べれば(役所、警察、マスコミなど)、以下のことがわかる。

・平坂工業
ドラム缶を投棄したのは、津川町にあった廃油処理業者。平坂工業は雑木林一帯を廃棄場にしていた。これは不法投棄であるが、平坂工業が3年前に倒産したこと、市が財政難であることなどからそのまま放置されている。

・青薙組
平坂工業の倒産の裏に、指定暴力団、青薙組との癒着の噂がある。過剰な資金提供の末路であるというもの。
青薙組はここ数年のうちに台頭してきた暴力団で、京都を拠点に関西を中心に活動している。津川町にも事務所がある。
(※青薙組については、12.サイドワインダーの項目参照)
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廃屋で死んでいたのは津川学院大学文化人類学講座の教授、海士真純。痙攣し衰弱していた女子高生は西原久実である。

警察に通報すれば、探索者は当然事情聴取を受ける。拘束時間を交渉系技能や<信用>に委ねても良いが、下手なことをしない限りは長くても半日程度で放免される。

・警察の調べ
二人がこのような状態になったのは、探索者が見つける6時間から12時間前。
海士の死因はショック死で、体内から多量の蛇系毒物が検出。
西原久実の体内からも多量の蛇毒が検出され、危篤状態。

2人の体内から検出された蛇毒は、サイドワインダーと同じ組成で、警察も二人がサイドワインダーを使用したと見ている。

注射器から二人の指紋のみ(探索者が触ってなければ)が見つかったこと、西原久実の衣類や尿から海士真純のものと思われる精液が検出されたことから、警察内部では二人が無理心中を図ったという見方が大勢である。
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社のある小山は藪や林が多く、下準備なく社に辿り着くのは困難である。

・投棄物
山に入ってしばらく進んだ後、<目星>に成功すると、雑木林の奥にドラム缶が幾つも放置されているのを発見する。ドラム缶からは廃油があふれ、所々に水溜りを作っている。
その先に、草木が刈り取られた不自然な広がりがあるが、特に変わったものは見つからない。
(※投棄されているドラム缶についての詳細は、11.平坂工業の項目)

・社
社は山の中腹にある。
石を削った祠で、背の高い草の中に埋もれている。祠の中央に物が入るような窪みがあるが、そこには何もない。

特に情報となるものは無いが、<POW×3>に成功すると、足元を大きな蛇が通り抜け、草むらに入っていったことに気付く。一瞬のことで、その蛇の種類はわからないし、藪をつついても蛇を見つけることは出来ない。ただ、成人男性の腕ほどの相当な太さの胴に見えた。


◎廃屋
社の近くに木造平屋の建物がある。
古い様式の家屋で、屋根瓦の半分はなく、窓は吹き曝し、扉も外れている。
内部は、一応部屋の体裁は整っているが、板床はあちこちが抜け、蜘蛛が所々に巣をつくりネズミが片隅を走ったりしている。

部屋は全部で5つ。どこも畳は腐り、障子は完全に破れて柄が剥き出しの状態。
しかし、玄関から一番奥の部屋の障子は健在で、ほとんど破れず残っており手前の部屋との境を仕切っている。

・幻影
<POW×3>に成功すると、障子にあるシルエットが映るのを見る。
一人に襲い掛かる無数の手のシルエットで、バタバタとあがくその人影にいくつもの手が覆い被さっていく。
これを見た者は正気度を1ポイント失う。

・男の死体と女子高生
障子の向こうの部屋には、よだれを垂らし横たわる背広姿の中年男性と、津川学院の制服のブレザーを着て、白目を剥いて痙攣しているショートカットの少女がいる。
男は死亡している(SAN 0/1D6)。少女はかなり衰弱している。
2人とも左腕の袖を捲っており、腕には注射痕がる。傍らには注射器と空のアンプルの瓶が10本転がっている。
また、男は下半身裸でズボンと下着が左足に絡まった状態、少女も下着が右の靴に絡んだ状態である。

少女はくぐもった低い声で何度もこう呟いている。
「ミナゴロシダ。コロスコロスコロス…」

少女に対し、<医学>で、彼女が非常に危険な状態で病院で一刻も早い処置が必要であることに気が付く。

男は海士真純、少女は西原久実である。
(二人の状態等については10.つくられた死の項目)
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◎海士の研究室
海士真純の研究室は、世界各地の狩猟道具や像、装飾品の類で足の踏み場もないくらいに資料であふれている。
ここで見つかる情報は、中南米の小部族イルイイ族に関するレポートと、「イルイイ族の儀式」とラベルの貼られたビデオテープ。

・イルイイ族の儀式
ビデオは個人で撮影したものらしい映像。
アステカなどで見られる民族的な装飾を付けた衣装を着た男達が、踊るといった内容。
<オカルト>で、ひときわ派手な装飾の仮面を付けた男がケツァルコアトル、ジャガーの皮を頭から被った男がテスカトリポカを演じていることがわかる。ジャガーの額には、丸い水晶のような玉が一つ埋め込まれている。
ケツァルコアトルが、テスカトリポカを追い回す様子を演じ、最後にはジャガーの皮が剥ぎ取られ、その皮を部族の男達が踏んだり槍でつついたりして盛り上がる。それは、ジャガーの皮がボロボロに引きちぎられ跡形も無くなるまで続く。

<心理学>で、男達が儀式中、過度のトランス(興奮)状態にあることに気が付く。

・海士のレポート
レポートによれば…

イルイイ族が熱心なケツァルコアトル信仰の部族で、昔はケツァルコアトルとその息子たちに人の生贄を捧げていた。

ケツァルコアトルの息子である「蛇」を傷つけることは禁忌とされ、もし傷つけようものならその者だけでなく部族全員に死が訪れると伝えられている。

儀式の際に、ケツァルコアトルの息子である蛇の毒を少し体に取り入れることにより、気分を高揚させていた。

儀式はイルイイ族独自のもので、他の部族に類似点はない。
イルイイ族は閉鎖的で、近代文明とはまったく疎遠である。

「蛇」に関してどういった種類のものか、レポートに記述はない。

・海士の近況
海士はここ数年、中南米のマイナー部族の研究に没頭していた。現地に何度も赴いていたため渡航費用などが嵩み、最近は資金繰りに相当窮していた様子だった。
この話は、他の教授や彼の講義を受けていた生徒から聞ける。
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柳波喜理の話にあった社についての情報。

◎逸話
津川学院の生徒や学校近隣の住人から聞ける話。

社は元々、さる富豪の邸宅があった敷地内にあった。社自体はずっと昔からあったものだが、そこに明治の初期ごろ、屋敷が建てられた。

ある日、屋敷の使用人が社から出てきた一匹の蛇を殺してしまう。それから間もなく屋敷中の者が病気になって次々と死んでしまい、それが原因で富豪の家は没落した。

邸宅は取り壊されたが、離れが社の傍にまだ残っており、そこは蛇屋敷と呼ばれ、屋敷で死んだ者の幽霊が出るという…。

この話について図書館や役所などで詳しく調べれば、確かに明治期に先物取引で一財を成した富豪の邸宅があり、また、富豪一家が原因不明の死を遂げていることがわかる。


◎社の起源
津川町の風土記から、社について次のことがわかる。

社は蛇を祭ったもので、日本各地にある蛇神信仰と同種のもの。蛇に対する信仰はヤマタノオロチなどの逸話にも見られる通り太古より存在し、津川町でも古くから存在したらしい。

・ピラミッド
また、津川学院大学の教授、海士真純が自身の著書の中でこう述べている。

社のある小山全体が蛇神信仰における祭事場で、ピラミッドの形状をとった遺跡である。

実際に、日本の自然の山と思われているものの中に人工のピラミッド的な建造物があるという説が存在する(<考古学>)。古墳や民俗学における信仰の対象とされる「山」がピラミッド的な意味合いを持つとも言われている。

海士は、こういった日本ピラミッドの多くが(津川学院近くの小山も含め)、マヤ・アステカの遺跡に見られるものと同じような特徴を持つと持論を展開している。特に日本の蛇神信仰とケツァルコアトル信仰の類似点を指摘している。
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津川学院の生徒などから得れる情報。

御高翔子、西原久実、柳波喜理が、売春をしているという噂。悪い連中と付き合ってるらしく、売春まがいなことを行っているという。

グループのリーダーは「北原(きたはら)ツトム」という男で、売春の手配の他、ドラッグ(サイドワインダー)の密売もやっている。ヤクザとも関係しているらしい。

これらの情報は、サイドワインダーに関する聞き込みなどからも得れる。
(12.サイドワインダー、13.捜査の項目も参照)
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◎西原久実と柳波喜理

・西原久実の失踪
翔子の友人、西原久実は9月20日から学校を休んでいる。学校には彼女の母親から風邪との連絡が入っている。
実は、久実は19日の夜から帰宅しておらず、両親は警察に相談しようか迷っている。
両親によれば、久実は帰宅時間が遅れることはあっても、無断外泊することは無かったという。遅く帰るのも、友達(御高翔子や柳波喜理)と勉強していると告げていた。
両親は多感な年頃の娘の扱いに苦慮している様子で、普段からコミュニケーション不足だったこともあり、久実の素行に怪しい点があったかはわからないという。

久実の部屋を調べれば、ルーズリーフノートの一枚に(翔子のノートにあったものと同様の)アルファベットの鏡文字の羅列が書かれているのを発見する。

・放課後の占い遊び
柳波喜理は普通に登校している。
長くしなやかな髪を額で二つに分けた、切れ長の目の大人びた少女。

彼女は、10日の御高翔子の放課後の足取りについて何も知らないと答えるが、このことをしつこく問い詰めたり、翔子や久実の部屋で見つけたアルファベットの鏡文字のことを聞くと…

「…あの日、三人でピタゴラス様をやりました。ピタゴラス様というのは数学のピタゴラスが考えた占いで、アルファベットの逆さ文字を書いて、一人がお告げ役、残った人がペンを持って質問する…って風にやるんです。こっくりさんとかとは全然違うから安全です」

<オカルト>に成功すれば、これが「こっくりさん」となんら変わらない遊びであることに気付く。

「こっくりさん」とは、複数人が硬貨に指を置き、五十音の書かれた紙の上で移動させるといった、所謂テーブルターニングの日本版。
「狐狗狸」と書くこともあり、神に仕え神の言葉を伝える獣に由来する。これらの獣は、古くから信仰の対象であったと同時に、憑物の代表としても知られる。降霊術的意味合いから結びついたと思われる。
こっくりさんは、これまで名前や微妙にやり方を変化しつつ何度も全国的に流行した。多感な子供が暗示にかかり、傷害事故を起こすというケースが過去頻繁に起こった。学校によっては禁止しているところもある。

「いつも翔子がお告げ役をやっていたんですが、そのとき、久実がペンの代わりにお社の石を使おうって言って…。うちの学校の近くの山にお社があるんですけど、そこに祭られてる石を久実が持ってきてて、それ使ってピタゴラス様をやったんです」

「質問は恋人とか勉強のこととか、たわいもないことだったんですけど、石がいつもより変なふうに動いて…、紙の上をメチャクチャにグルグルって…。怖くなって私と久実、手を放しちゃったんです。ホントは絶対に放しちゃダメなんですけど…。そしたら、石が急にビキッて割れちゃったんです。それで、すごく怖くなって、わたしと久実、翔子を置いて逃げちゃって……」

社について、彼女は、学校の近くの山に昔からあるということ以外わからないと答える。また、久実が社から持ってきた石には、ヒトデのような変な模様があったという。
(※社については7.蛇の社の項目)

久実が帰宅していないこと、サイドワインダーや売春(6.黒い噂)について、喜理は何も知らないと言う。この時、<心理学>に成功すれば、彼女がそれらの質問を受けている最中、落ち着きのない素振りをしていることに気が付く。
探索者の調査がまだ初期段階(9.蛇屋敷のイベント前)である場合、彼女はこれらのことを突っ込まれても白を切り通す。
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