2008年 10月 10日 ( 5 )

◎真門教
信者約2万人を有する新興宗教団体。
教祖は津川町の名士「喜田一輝」、自ら「聖人ジョン・ディー」と名乗る。
彼の主張では、ジョン・ディーとは真門教の基礎となる教えである「真理に通じる門」を開いた偉大な人物とのこと。

<オカルト>の通常か、<歴史>の半分で、ジョン・ディーがルネサンス期のイギリスにおいて知られる数学者であり、オカルティストであることに気付く。
また、<クトゥルフ神話>で、彼がネクロノミコンを英訳した魔術師であることを知っている。

真門教の教えは、万物には真理という本質的な形があるが、それはこの世界との隔たりにより隠されており、その隔たりである門を潜ることによって、ものの本質に触れ真理を知ることが出来る、といったもの。そうすれば、病も治り、幸福も手に入ると謳う。

津川町に本部である大聖堂があり、毎日、会合が開かれている。


◎大聖堂
二階建てのキリスト教会のような建物。
正面入口は電子ロックになっており、監視カメラが設置されている。
会合で開放されている時間以外は、屈強なガードマン2名が常に外を見回っている。

会合は午後6時~8時までの2時間。
受付で信者の証である星型のペンダントを見せて入室となるが、ペンダントを持たない一般者も身分証明書の提示と、簡単な手続き(住所氏名の記帳)で会合に参加することが出来る。

大聖堂内部のホールで会合は行われる。
教会の礼拝堂に似た作りで、長椅子が列になって連なり、窓はステンドグラス。スピーチ台があり、その後ろの壁に、白い髭を蓄えた外国人の大きな肖像画が掲げれれている。この人物こそがジョン・ディー(<オカルト>)。

暫くするとカトリックの司祭を思わせるローブを着た中年男性が出てきて、スピーチを始める。彼は喜多ではなく、ウィザードと呼ばれる上位信者(幹部)。
真門教の教理を語ることからスタートし、人種差別の否定、世界平和の訴えなどと展開…宗教色の強い内容だが、話術が巧みである点以外、これといって得る情報は無い。
また、会合に参列した時点ではホール内部に怪しいものを見つけることは出来ない。

・儀式のうわさ
信者たちにはカルト教団じみた熱狂的なところは一切無く、逆に礼拝参列者のような穏やかな感じを受ける。話を聞いても挙動に不審な点はなく、真門教の教えを心から信じている以外は、ごく普通の人と同じ印象。
彼らに好印象を与えられれば(交渉系ロール、APPのアピールなど)、ある話を聞ける。
それは、ウィザードたちが教祖の喜多と神聖な儀式を行っているというもの。
教理である門を潜り抜け真理に至る儀式らしいが、一般信者はこの大聖堂のどこかで行われていること以外、詳細を知らない。

一般会合では喜多は人前に現れることは滅多に無い。通常はウィザードが会合を取り仕切っている。このウィザードは喜多の忠実な僕であり、教団の秘密に関わることは絶対に話さない。

喜多は神を召喚する儀式の準備にかかっており、現在は姿を隠している。
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主人公は「喜多一輝」、新興宗教団体、真門(しんもん)教の教祖。
喜多は不死を求め、邪教に手を染めた魔術師である。
彼が信じる全知全能の神ヨグ=ソトースから不死の法を授かるべく、邪神召喚を企てる。


◎門裏公園
大石恵の死体が発見された公園。
木々が生い茂り、昼でも薄暗い。
中央の広がりに大きな池があり、「門裏池」と銘打たれた石碑がある。
公園全体からかなり昔からある寺や神社のようなしなびた雰囲気が漂っている。

・ホームレス
公園には行き場のないホームレスが何人も暮らしている。
事件当夜、彼らは公園内に居たが、不審者を確認した者は誰一人いない。

・現場
公衆トイレはコンクリート製の、一般的に見かける入口ドアの無い男女を壁で区切ったタイプ。
周囲に使用禁止の柵が設けられている。
死体は女性用の2つある個室の片方で見付かった。
現在は警察による調査も終わり、特に情報となるものは発見されない。

・門裏池
池は魚が泳いでいるごく普通のものだが、池に留まり調べる行動に出た場合、<POW×3>ロールを行う。成功すると、池から奇妙な感じを受ける。静電気のような微細な違和感。
但し、池周辺から何かを見つけることは出来ない。

◇門裏公園について
図書館等で門裏公園のことを調べた際の情報。

・私有地
公園は私有地で、土地の所有者は「喜多一輝」、彼が津川町に貸している形態。
喜多は新興宗教団体の教祖で、元は公園にあった神社の宮司の家系。
※彼については真門教の項目を参照。

・巨石信仰
風土記に記述がある。
古代、津川町周辺で巨石信仰が興った。その拠点の一つが現在の門裏公園で、門裏池には元々巨石が存在した。古代宗教は日本神話と融合し、巨石を奉る神社が建てられた。
その宮司が喜多の一族である。
仏教伝来と共に信仰は廃れ、平安時代初期に完全に消滅し巨石も壊された。

<オカルト>で、この地で興った巨石信仰がイギリスのヨークシャーにあるストーンヘンジと非常に似ていることに気付く。ストーンヘンジの解釈は様々な説があり、はっきりした結論は出ていないが、古代宗教的意味合いが強いとされる。
これを踏まえて<クトゥルフ神話>で、ストーンヘンジが邪神ヨグ=ソトースを招来させる魔術的建造物であることを知っている。実際、1800年代後期に彼の地で大規模な招来儀式が行われた。(ヨークシャーの怪事件)

ちなみに、門裏池にあった巨石を破壊したのは平安時代の探索者だが、その記述は残されていない。邪神招来を阻止している。
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このシナリオの本当の犯人は「成瀬保(なるせたもつ)」、津川学院大学の元教授で、心理学者で、故人。恐るべき殺人実験、ジャックプログラムを構築した男。

これからの展開はすべてジャックプログラムによって仕組まれた出来事だが、「犯人たち」は自分がプログラムに沿い、踊らされていることを知らない。

それぞれの犯人が「主人公」の話を大きなセクションで区切る。
各セクションで起こる事件は、他のセクションとも並行している。
基本的に殺人事件が起きていくが、決まった順番はなく、探索者の行動に委ねられる。時には同時に起こることも有り得るので注意。

すべてのセクションをクリアすると、真の「JACK」が現れる。

セクションと犯人:

[Mad Cocktail]
真門教教祖、「喜多一輝(きたかずてる)」

[Killer]
連続殺人犯、「新庄重児」

[Child Brain]
脳外科医、「榊原京一郎」

[Doll Master]
画家、「寝子ヶ池新」

[Psycho Blood]
精神異常者、「岩見沢振(いわみざわふるい)」


ゴルゴーよ
モルモーよ
千の貌持てる月霊よ
めでたく我らが生贄をば
照覧あれ

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◎第一発見者
大石恵の死体を最初に発見したのは、「勝呂咲喜(すぐろさき)」という地元の私立校、津川学院高等部(中学から大学までの一貫校)に通う17歳の高校生。
実家が滋賀(大津)なので、学校近くにアパートを借り一人暮らししている。
色白で、少女のような顔立ちの美少年。

事件について尋ねると快く話してくれる。

「コンビニで夜食を買った帰り、門裏公園のそばを通ったんです。1時過ぎだったと思います。その時、ビニール袋を持った人が公園から出てきて、走ってくのを見ました。暗かったので顔や着てるものとかよくわからなかったんですが、一旦袋を地面に置として、それがベチャッて音を発てたんです」
「ちょっと気になってその個所を見たら赤い跡が…その、血のような。それが、公園の中から点々と…。辿っていったら公衆トイレまで続いてて、…そこに首の無い女の人の死体があったんです」

少年は事実を言っているので、<心理学>を試みても虚偽は無い。
また、彼の身元や素行等から不審な点を見つけることは出来ない。


◎検死
大石恵の検死の結果、死亡時刻は発見された15日午前1時頃から2時間以内と推定。
切断面から、凶器は鋭利な刃物。
致命傷となる外傷は喉の切断以外に無いが、頭部が発見されていないので死因は不明。

・強姦
死体には犯された痕跡があった。
警察は容疑のあった「向井修身」以下、反大石派であった大成会構成員を末端まで徹底的に調べたが、死体に付着していた精子は誰とも一致しなかった。

・検死医
大石恵の検死を行ったのは「榊原京一郎(さかきばらきょういちろう)」という津川町の開業医。
検死医として以前から警察に協力している。


◎不審者
事件が報道されてすぐに妙な男が現れた。この男は、警察やマスコミ関係者に被害者の写真(首の無い死体)を執拗にねだった。
男は「寝子ヶ池新(ねこがいけあらた)」、<EDU×3>か<芸術(絵画)>ロールでスプラッター描写に定評のある新進気鋭の画家であることを知っている。
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著者:
「宇都宮古(うつみやこ)」
ミステリー作家として有名。売れてる部類に入る。

内容:
首から上にしか愛情を示せない男が引き起こす連続殺人。

最初の犠牲者は、男の高校の同級生だった女性。長年密かに追い続け、理想の首となったので殺害。胴体と切り離し、首だけを所持。
2番目は男の近所に暮らす男性。首無し死体で発見される。女の首を所持していたことが見つかり、殺害。
3番目は大量殺人。捜査班を組織した警察署にダイナマイトを仕掛け、警察官20名を爆殺。
4番目は幼児。逃走のため人質にした少女を殺害。首無し死体が見つかる。
5番目が女子大生。腹を割かれ、臓物の飛び出た状態で発見。酔った女がからんできたため、刺殺。

5番目の殺人以降、男は意識過剰から自分に少しでも関わる者を殺そうとするが、結局、主人公の探偵に追い詰められ捕まる。

男の最後の言葉…
「俺が殺したかったのは一人だけ。愛していたのは彼女一人だけだ」

つまり、犯人が目的としていたのは最初のみで、2番目以降は必要に迫れ犯行を繰り返した。この思考を探偵が読み、事件を解決。

・ホワイトチャペル連続殺人事件
小説のモデル、「切り裂きジャック」については<オカルト>か<歴史>の通常、<知識>の半分のいずれかのロールに成功すれば知っている。

1888年8月から11月にかけてロンドンで起きた連続殺人事件。
ホワイトチャペル周辺で、5人の娼婦が殺される。犯人は捕まらず、迷宮入り。
(但し、時期や被害者の人数については様々な説がある)

「まず売春婦が殺される」というミステリーの定石を築き、リパロロジスト(切り裂き魔研究家)というミステリー考察者を生む切っ掛けになった。
ちなみに作家、宇都宮古もリパロロジストの一人。

「ジャック」とは名前のわからない者を呼ぶ言葉で、日本でいう「名無しのゴンベイ」的な意味。
正体の知れない犯人だから、切り裂き魔「JACK」


◎宇都宮古
東京、田園調布に暮らす。
ブルジョアジィだがそんな雰囲気を一切持たず、むしろ対極的な、人のよさそうな顔した腰の低い中年男性。普段から着物を着ており、昭和初期の作家といった様相。

津川町の事件と自身の著書との類似点には本人も気付いているが、事件との関係については否定する。実際、宇都宮古は事件と関わっていない。

「僕も驚いてるんだよ」
「あの小説は、必要に迫られた殺人というテーマで書いた。だから、犯人が異常者である点はあまり重要じゃない。追い詰められた人間がとる行動といった部分にこだわっている」
「モデルは無いよ。まったくの思い付き」

・ジャックプログラム
話の序に、彼から以下のことを聞ける。

「…そうそう、君、『ジャックプログラム』というのを知っているかね?」

「ここ数年、犯罪学者や作家たちの間で噂になっていることなんだけど、囁かれるのはその言葉だけで詳細は不明。出所もわからなくて、ホワイトチャペル連続殺人事件を解く鍵だとか、英国の機密文書だとか、他にも色んな説がある」
「結局、なんなのかわからないんだけど、これに一緒に付いてくるのがもう一つあって、それが『N.A.R.U.』という文字。これも何を指しているのかさっぱり」

「まあ、わからないことだらけなんだけどね。学校とかで意味の無い噂が流行るでしょ?その類だと思うんだけど」

『ジャックプログラム』、『N.A.R.U.』について調べても、確かにそんな噂が存在するが、それが何を意味するかは一切わからない。
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