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アビス

地点⑤周辺の工事が行われているエリアは現在厳戒態勢にある。
工事の仮定で峠の谷底にそれまで(旧道や高速道路の開発時)見つかっていなかった洞窟が発見された。穴は地底深くまで続いているようであったが、計器類が原因不明に誤作動することと、穴から時折吹く奇妙な風の影響で調査が行えないでいる。特に風が厄介で物凄い強風で重機を破壊することもあれば、周囲の物を手当たり次第に穴に引きずり込むこともあった。公表はされていないが作業員の中に負傷者や行方不明者(風によって穴に引き込まれた)が何人も出ている。
国土交通省は事態を重く見て、対策チームを派遣。自衛隊に協力を仰ぎ、峠周辺エリアに一般人が侵入出来ないよう警備網を敷いている。対象エリアを監視するのに都合の良い距離にある地点⑤は対策チームの拠点となっている。

【組織】

◎自衛隊
峠周辺エリアの警備に当たり侵入を取り締まる。場合によっては侵入者に対し強硬な手段を取る。警備時は工事の作業員や警備員を装う。任務に忠実な彼らは勝手に情報を漏らすことは無い。

◎工事担当業者
国土交通省より緘口令が敷かれている。管理責任者らは口を閉ざすが、一般作業員の中には現場で謎の穴が見つかったこと、「奇妙な風」によって負傷者や行方不明者が出ていることを話す者が居るかもしれない。
なお、洞窟の対策の為に現在はエリア内の工事はストップしており、エリアに実際の作業員は居ない。

◎対策チーム
国土交通省に所属する特殊案件専門の職員。自然災害や土壌汚染等に対して想定(規定)外の事態が起きた場合に現地にて調査の上、その解決に当たる。現地での全ての決定は派遣チームの責任者に一任される。概ねその判断は公益が優先され、秘密裏に処理されることが多い。
現在、洞窟に対し科学的調査を試みているが計器が狂う為に有益なデータを得られていない。風による犠牲者が多く出ていることもあり、チーム内からは調査を諦め自衛隊を使って穴を塞ぐという力押しを訴える声が挙がっている。

・接触
チームの責任者「中条洵子(なかじょう・じゅんこ)」は慎重な人物で、物事を多角的に見る思考の持ち主である。非科学的な形而上分野にも一定の理解を示す(仕事柄、現代科学では説明の付かない案件に携わったことも少なくない)。
ガードが堅いので探索者側からのコンタクトは難しいかもしれないが、いずれかまたは複数の怪異を解決した記事をネット上にアップするなど公に目立つ行為をした場合、中条から連絡があるかもしれない。彼女は些細な情報でも欲しいと思っている。強攻策はなるべく取らずに穏便に済ませたいというのが本音である。

【現場】
洞窟周辺は奇妙な風が不規則に吹き荒れ、誰も近付けず遠巻きに様子を窺っているのが現状。ここでは電子機器の一切が機能不能になる(計器の不具合はイスの次元装置による結界の影響)。洞窟内は所々蛇行しているようで光が届かない為に外から奥の様子を窺うことは出来ない。
結界は内部と外部の空間を歪めている。もし風が止んでいる隙に内部に侵入し幸運なことにその後も吹かなかったとしても、入口より10メートル先の境界でいつの間にか来た道を戻ってしまう。

ポリプ本体は結界の外に出ることは(今のところ)出来ないが、風はこちら側に干渉する。この場で起こり得る「魔風」はルールブックにある「飛行するポリプ」の突風の攻撃及び固定攻撃と同様であるが、固定攻撃に関しては受けた者が吸引されて結界を越えてポリプの前まで運ばれるとする。

・強行
責任者が調査不可能と判断した場合、洞窟を埋めるプランを決行するかもしれない。それは自衛隊のヘリでコンクリートの入ったコンテナを運び、上空から洞窟及びその周辺にコンクリートを散布して穴そのものを塞ぐというもの。
この作戦が行われた場合、ヘリは魔風の攻撃を受けて墜落し一帯が大惨事となる。
by nurunuruhotep | 2017-03-14 17:46 | the Queen's High-way | Comments(0)