【怪異】
■名称
INN(イン)ジャン・ジョー

■概要
ホテルに現れるインディアンの霊。

■正体
暗闇に閉じ込められた被害者が、自分を襲った犯人を愛読書に登場する殺人犯(トム・ソーヤの冒険のインジャン(インディアン)・ジョー;ネイティブアメリカンと白人の混血の悪漢)と重ね、その恐怖がイスの次元装置で増幅されて残留思念となり他者の身体を操っている。

【情報】
■情報源
・客
夜中に雄叫びのような奇声が聞こえ、向かうと窓が開いていた。窓の外には走り去る人影があり、外灯に映し出されたシルエットは頭に羽根飾り、手に斧のようなものを持っていた。

・従業員
客室から雄叫びに似た奇声やドンドンと足を踏むような音がする。部屋の中には誰も居ない。
<心理学>→何かを隠している様子。実は妙なことが起きるのは同じ部屋で、被害者・高木明星が最後に客を取った場所。

■場所
地点③ICを降りた個所のラブホテル。

■出現条件
夜間に被害者が最後に客を取った部屋を訪れる。

【対決】
■遭遇
オーナーの原田が羽根の付いたバンダナを頭に巻き、上半身裸で手にした斧を振り回して襲い掛かってくる。正気を失っており、説得は通じない。

■対処
打ちのめすか、<精神分析>で正気に戻すことが出来る。

■顛末
本人が落ち着いた後に話を聞くと、どうしてそういう行動をしたか何も覚えていないという。嘘をついている様子は無い。ただ、どこか暗い場所に閉じ込められているような奇妙な恐怖感を訴える。

原田は「トム・ソーヤの冒険」の文庫本を所持している。本人の物では無く、ある部屋(被害者が最後に客を取った部屋)で見つけた。本にはインディアンハーフの殺人犯インジャン・ジョーが登場し、最後は洞窟に閉じ込められ餓死している。
本にブックカバーが被されており、カバーの端に「hikaru takagi」とサインがある。ホテルでは「高木明星」という売春を行っていた少女が行方不明になっている(ホテルの項目参照)。
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「ゴーストキャブ」「逆さハイウェイ」で次元の壁を越えた先の異空間。逆さまの高速道路。次元装置がある。

【要所】
各SA・PA・ICの要所はフライングポリプを特定の個所に閉じ込めておく結界を張る為の装置である。現在、要所の1つに異物=少女(高木明星)が混入したことにより結界の力が弱まっている。

各要所は現実世界と異なり、大小様々な無地の立方体が積み重なったり単独で存在する奇妙なエリア。立方体は一見するとプラスチックかそれに近い材質に思えるが、全く未知の物質である(<地質学>)。

<クトゥルフ神話>→これらの立方体で構成されるエリアが、イスの偉大なる種族の時間や空間に関するなんらかのテクノロジーであることに気が付く。なお、これらの立方体の使用方法を知るのは結界を築いたイシアンのみで、それ以外がアクセスすることは基本的に不可能である(但し、ある条件を満たすと可能)。

エリアに留まっているとセキュリティシステムが働き、数個の立方体が青白い光を発し明滅する。これは警告で、それでも退去しないでいると光っていた立方体の一部が開き、侵入者排除ドローン「ヨモツイクサ」が出現(SAN 0/1D3)し攻撃を行う。ヨモツイクサの任務はエリアを守ることで、エリア外までは追ってこない。


■地点⑦PA
このエリアの立方体の1つに高木明星が閉じ込められている。元々はヨモツイクサの一体が収納されていた。この立方体を見つけ出すには犯人・澤田琢の証言が必要。
立方体の一面の左上を3回、右下を2回タッチすることでその面が開く。或いは「侍IXA」の個体パーツ(刀や兜など一部でも良い)を触れさせても開く。それ以外の方法では決して開かない。立方体は停滞キューブと同質の機能を備えており内部の時間は止まっていて、少女は閉じ込められた当時の状態のまま生命を維持している。
少女を立方体から出すとことで次元装置が通常に作動する。これにより結界が元に戻り、飛行するポリプを完全に封じる。峠の洞窟はカムフラージュされて人目から遠ざかり(土砂崩れや落石等の自然現象を装う)、トンネルでバスが風に引きずられるようなことも無くなる。

■経路最長トンネル
異次元「逆さハイウェイ」のトンネルに飛行するポリプの干渉は無い。この空間は次元装置を稼動し結界を作り出す為のもので、ポリプは現実世界の地中に封じられている。
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少女を誘拐した犯人「澤田琢(さわだ・たく)」は残忍だったり異常性を持った人物では無く、社会的な生活を送っているごくありふれた一般人である。少し前まで日々のストレスの蓄積が原因で自殺を考えていたが、個人タクシーを廃業し別の仕事(バスの運転手)に就いたことで心の安定を取り戻している。現在は一月前の出来事を悪い夢だったと思っている。

「悪夢」から数日のうちに、個人タクシーの廃業の手続きをし車両を中古車店に売っている。翌週には大型二種免許を持っていたこともあり職業安定所から小都市にあるバス会社を紹介され、すぐに再就職が決まる。研修を終え、先日から本格的にバスの運転手として働いている。元々大都市近郊に住んでいたが、現在は就職したバス会社の社員寮(小都市にある)に在住。

「ゴーストキャブ」の元の持ち主程度のことにはあまり動じず「それが何か?」といった態度を取るが、ホテルの監視カメラ映像の不審行動や行方不明の少女について問い質すと顔が青ざめ狼狽した様子を見せる。さらに追求すると観念して、一月前にあったことを話す。

◎悪夢の真相
長年のタクシー稼業に疲れ自殺を考えていた。一人では心細いので自殺サイトなどで心中するパートナーを探したが見つからなかった。
あの日、売春ホテルまで客を乗せた。事が終わるまで待つよう言われた。待機中の金も色を付けて払うということで、身形からしても羽振りが良いことが分かった。死を悩んでいる自分がとても惨めに感じた。
小一時間経ち、やるせなさに伏せた顔を上げるとホテルの入口に少女が見えた。ヒラヒラした軽装で、一目で娼婦とわかった。時間的にあいつの相手かもしれない。そう思うと理性の抑制が効かなくなり、気が付くと目の前に少女が倒れていた。息は合ったがもう戻れない。口を塞ぎ両手足を縛ってトランクに詰めて車を走らせ高速に乗った。

この少女と死のう。

ウィスキーボトルを一気に呷ると全身が熱くなった。街で買った合法だか脱法だかよくわからない怪しげなクスリも一緒にキメると最高の気分だった。後方で物がぶつかる音がした。トランクの中で少女が暴れている。急に怖くなり、我に返った。外を見ると景色が逆さまだった。天と地が逆の高速道路を走っている。
わけがわからないまま、とりあえずいつも休憩に使うパーキングエリアに入った。そこに奇妙な四角い箱が幾つもあった。車を降り近付くと、その中に1つ開いている箱を見つけた。なんだか棺桶のように思えた。もしかしたらここはあの世かもしれない。きっともう死んだんだ。今更だが自分はともかく巻き込まれた少女が不憫だ。せめて弔いに棺桶に入れてやろう。
少女を箱に納めると蓋が閉まった。その時、背後に気配を感じた。振り返った鼻先を刀が掠めた。鎧が居た。大河ドラマに出てくるような甲冑が襲ってくる。
急いで車に戻り、その場を逃げ出した。それからのことは何も覚えていない。気が付くと朝で、自分の部屋で天井を見上げていた。

・スピード
酒を飲んで運転した際には時速160キロメートルを超えていたという。

・放置個所
澤田から立ち寄ったパーキングエリアと少女を捨てた立方体の位置を聞くことが出来る。地点⑦PA、習慣で決まった位置に車を止めていたので降りて目の前にあった立方体の場所を覚えていた。
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地点⑤周辺の工事が行われているエリアは現在厳戒態勢にある。
工事の仮定で峠の谷底にそれまで(旧道や高速道路の開発時)見つかっていなかった洞窟が発見された。穴は地底深くまで続いているようであったが、計器類が原因不明に誤作動することと、穴から時折吹く奇妙な風の影響で調査が行えないでいる。特に風が厄介で物凄い強風で重機を破壊することもあれば、周囲の物を手当たり次第に穴に引きずり込むこともあった。公表はされていないが作業員の中に負傷者や行方不明者(風によって穴に引き込まれた)が何人も出ている。
国土交通省は事態を重く見て、対策チームを派遣。自衛隊に協力を仰ぎ、峠周辺エリアに一般人が侵入出来ないよう警備網を敷いている。対象エリアを監視するのに都合の良い距離にある地点⑤は対策チームの拠点となっている。

【組織】

◎自衛隊
峠周辺エリアの警備に当たり侵入を取り締まる。場合によっては侵入者に対し強硬な手段を取る。警備時は工事の作業員や警備員を装う。任務に忠実な彼らは勝手に情報を漏らすことは無い。

◎工事担当業者
国土交通省より戒厳令が敷かれている。管理責任者らは口を閉ざすが、一般作業員の中には現場で謎の穴が見つかったこと、「奇妙な風」によって負傷者や行方不明者が出ていることを話す者が居るかもしれない。
なお、洞窟の対策の為に現在はエリア内の工事はストップしており、エリアに実際の作業員は居ない。

◎対策チーム
国土交通省に所属する特殊案件専門の職員。自然災害や土壌汚染等に対して想定(規定)外の事態が起きた場合に現地にて調査の上、その解決に当たる。現地での全ての決定は派遣チームの責任者に一任される。概ねその判断は公益が優先され、秘密裏に処理されることが多い。
現在、洞窟に対し科学的調査を試みているが計器が狂う為に有益なデータを得られていない。風による犠牲者が多く出ていることもあり、チーム内からは調査を諦め自衛隊を使って穴を塞ぐという力押しを訴える声が挙がっている。

・接触
チームの責任者「中条洵子(なかじょう・じゅんこ)」は慎重な人物で、物事を多角的に見る思考の持ち主である。非科学的な形而上分野にも一定の理解を示す(仕事柄、現代科学では説明の付かない案件に携わったことも少なくない)。
ガードが堅いので探索者側からのコンタクトは難しいかもしれないが、いずれかまたは複数の怪異を解決した記事をネット上にアップするなど公に目立つ行為をした場合、中条から連絡があるかもしれない。彼女は些細な情報でも欲しいと思っている。強攻策はなるべく取らずに穏便に済ませたいというのが本音である。

【現場】
洞窟周辺は奇妙な風が不規則に吹き荒れ、誰も近付けず遠巻きに様子を窺っているのが現状。ここでは電子機器の一切が機能不能になる(計器の不具合はイスの次元装置による結界の影響)。洞窟内は所々蛇行しているようで光が届かない為に外から奥の様子を窺うことは出来ない。
結界は内部と外部の空間を歪めている。もし風が止んでいる隙に内部に侵入し幸運なことにその後も吹かなかったとしても、入口より10メートル先の境界でいつの間にか来た道を戻ってしまう。

ポリプ本体は結界の外に出ることは(今のところ)出来ないが、風はこちら側に干渉する。この場で起こり得る「魔風」はルールブックにある「飛行するポリプ」の突風の攻撃及び固定攻撃と同様であるが、固定攻撃に関しては受けた者が吸引されて結界を越えてポリプの前まで運ばれるとする。

・強行
責任者が調査不可能と判断した場合、洞窟を埋めるプランを決行するかもしれない。それは自衛隊のヘリでコンクリートの入ったコンテナを運び、上空から洞窟及びその周辺にコンクリートを散布して穴そのものを塞ぐというもの。
この作戦が行われた場合、ヘリは魔風の攻撃を受けて墜落し一帯が大惨事となる。
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地点③インターチェンジを降りた個所にあるホテルは少女売春の巣窟である。
ホテルのオーナー「原田健二朗(はらだ・けんじろう)」は反社会的組織と繋がりがあり、家出や借金の形等の分け有り少女達を囲って客を取らせている。現在、ホテルに怪異「INNジャンジョー」の噂が立ち、客が寄り付かない。
これらの情報はアンダーグラウンドに精通する者やリゾート地の旅館や水商売に係る者などから得ることが出来る。

ストーリー上、この場所で入手すべき最も有力な情報は一ヶ月前に行方を暗ませた少女「高木明星(たかぎ・ひかる)」についての事柄である。従業員や売春を行ってる少女らは弱みを握られている原田に逆らうことが出来ない。情報を入手するにはオーナーの信頼を得ることが近道である。彼はホテルで起こっている怪異「INNジャンジョー」の解決を今一番に望んでいる。

◎高木明星に関する情報

○素性
小都市の高校に通っていた。母子家庭で、母親は水商売をしている。実父はヤクザ者で既に他界、母親は男をとっかえひっかえで家庭を顧みない性分。家庭環境のせいもあり学校では数々の問題を起こし処分を受けていた。とうとう退学になりそれを契機に家出。一人で客を取ったことでシマを仕切る組織に目を付けられるが、処罰寸前のところをオーナーが仲介(実はオーナーはその組織と通じている)し、このホテルの売春婦となる。

○素行
要領の良い方ではなかったが、根が真面目なのか約束事を守り仕事で手を抜くようなことは無かった。リピート客はそれなりに付いており、従業員や売春仲間の評判も悪くは無い。

・愛読書
よく本を読んでいた。幼少期から一人で過ごすことが多く、暇潰しに読むようになったという。中でも「トム・ソーヤの冒険」が気に入っていて、主人公の友人ハックのような自由な生き方に憧れていると語っていた。また、作中に登場する殺人犯インジャン(インディアン)・ジョーにヤクザ者であった自分の父親の姿を重ね畏怖していた。

○失踪
一ヶ月前に行方を暗ます。居なくなった日はいつものように客を取っていた。最後に会った客の話では終始特に変わった様子は無かったという。深夜0時過ぎから30分程度相手をした。以降、少女を見た者は居ない。この客についてオーナーが既に調べているが怪しい点は見つからなかった。着の身着のままで居なくなったと思われ、私物はそのまま(特に情報となるものは無い)。

・タクシー
従業員や最後の客に当時変わったことが無かったか聞くと、そういえばと次のことを語る。客が乗り入れたタクシーを待たせていたが、行為が終わり駐車場に行くと居なかった。仕方なく別のタクシーを呼んだ。

・監視カメラ
当時の駐車場を写した監視カメラの映像を確認すると、タクシー車両が映っている。タクシーが駐車場に停まったのは深夜0時頃で1時になる手前に運転手らしき人物が降りて画面外に居なくなる。暫くして戻ると運転席に乗り、車両が運転手が戻ってきた方向に徐行し画面外に消える。そちらはホテルの建物側。さらに暫くすると建物側からタクシーが現れ画面外(出口方向)に消える。

なお「ゴーストキャブ」のタクシーを見ている場合、車両が一致することに気が付く。
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