<   2012年 05月 ( 20 )   > この月の画像一覧

「マスカレイド」に続き反則クトゥルフ第2弾は、まさかのファンタジーです。

スミスの原作を知らないと戸惑うかもしれませんが、まあ…このシナリオ自体がかなりアバウトな話の作りなので、なんとなーくな感覚で全然いけるのではないかと…。寛容ていい言葉ですね。

タイトルはチェンジリングがテーマということでブラウニーから。ブラウニーにするとまんまなのでブラウン。プランクトンで茶色に染まる海を背景に、港町では恐ろしい陰謀が渦巻いていた…情緒ありますよね。ちなみにブラウンシーは実在する島の名前です。

探索者には選択肢の多いシナリオですが、開口一番クトーニアンをぶっ倒すと終わっちゃいます。その辺はうまく誘導していただくのが寛容に思います。良い言葉です。

楽しんでいただけたら幸いです。いあいあ。
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ハイパーボレアを冒険する探索者を作成する為の一案。

【基本的技能(%は基本値)】
言いくるめ5%、医学5%、応急手当30%、オカルト5%、回避[DEX×2]%、化学0%、鍵開け10%、隠す15%、隠れる10%、聞き耳20%、クトゥルフ神話0%、芸術(各種)5%、忍び歩き10%、乗馬5%、植物学0%、信用15%、心理学5%、水泳25%、製作(各種)5%、説得15%、操船10%、地質学0%、跳躍25%、追跡10%、伝承学5%、天文学0%、投擲25%、登攀40%、動物学0%、毒物5%、ナビゲート10%、値切り10%、物品鑑定5%、変装0%、法律5%、目星25%、読み書き(公用語やルーン等各種)0%、武器技能(各種)

【技能選択と職業】
<EDU>を用いるポイントは任意の技能を8つ選び、振り分ける。<INT>を用いるポイントの振り分けに関しては通常通り。ポイントの算出方法は従来のものより旧ルールを推奨(<EDU>×15、<INT>×5)。
職業に関しては、選択技能やキャラクターの設定等から相応しいものを名乗る。単に「冒険者」でも構わない。

【クトゥルフ神話と呪文】
<POW>の3分の1(四捨五入)の値を上限にした任意の数×D6を<クトゥルフ神話>の初期値とする。そうした場合、初期値と同じ数だけ現在の正気度を減らす(正気度の上限とは別に)。
また、D6に掛けた値だけ呪文を所持する。呪文は任意に決める。呪文を1つ(或いはそれ以上)所持する代わりに魔力が付与された武器を持っていることにしても良い。

【装備】
ルールブックから適切なものを選ぶ。ルーンクエストなどから流用しても良い。

技能(旧BOX版風)
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イルモンド
男性、27歳。地質学に精通する技術者。視察団死傷事件の首謀者として死刑を宣告される。
STR11 CON13 SIZ12 DEX16 APP10 INT14 POW13 EDU16 SAN48
耐久力13 dbなし
技能:オカルト25%、化学30%、クトゥルフ神話6%、製作(建設)70%、地質学95%、追跡55%、伝承学30%、天文学40%、物品鑑定35%、ナビゲート85%、目星60%、公用語の読み書き80%、ルーンの読み書き15%
呪文:“門の発見”、“門の創造”

グルウム・ドゥキム
男性、42歳。荒野に棲む邪悪な魔術師。ヘビ人間によって心身を強化された改造人間。ドゥキムはMP30ポイントが宝石に蓄積された指輪を嵌めている。なお、従えているゾンビや骸骨はルールブックを基に任意に設定すること。
STR18 CON20 SIZ18 DEX15 APP 3 INT16 POW25 EDU22 SAN 0
耐久力19 db+1D6
技能:言いくるめ80%、医学50%、オカルト99%、回避80%、化学80%、隠れる80%、聞き耳75%、クトゥルフ神話40%、忍び歩き80%、植物学90%、心理学90%、伝承学85%、天文学60%、動物学70%、毒物60%、物品鑑定80%、目星80%、公用語の読み書き90%、ルーンの読み書き80%、ヘビ人間の特殊言語の読み書き80%
武器:儀式用サーベル(魔力が付与された武器)65%1D8+1+db
呪文:“旧き印”、“門の発見”、“門の創造”、“ヴールの印”、“肉体の保護”、“萎縮”、“マインドブラスト”、“アザトースの呪詛”、“シュド・メルの赤い印”、“ゾンビの創造”、“無形の落とし子との接触”、“クトーニアンとの接触”、“ツァトゥグァとの接触”、“動物に命令する(各種)”、“魔力を付与する(各種)” 等

無形の落とし子
地底湖に居る視察団を襲った個体。
STR20 CON10 SIZ24 INT13 POW13 DEX19 移動12
耐久力17 db+2D6
武器:鞭90%1D6、触肢60%2D6、打突20%2D6、噛みつき30%特殊
装甲:魔力を付与された武器を含む物理攻撃無効。呪文や火のみ影響を受ける。
正気度喪失:1/1D10
※ルールブックの無形の落とし子の項目も参照のこと。

ギージュ
男性、37歳。悪漢集団「片目のクイーン」の親分。
STR18 CON16 SIZ15 DEX12 APP 8 INT12 POW15 EDU14 SAN75
耐久力16 db+1D6
技能:言いくるめ55%、回避50%、鍵開け90%、隠す65%、隠れる65%、乗馬50%、心理学30%、水泳80%、値切り70%、物品鑑定50%、法律30%、公用語の読み書き30%、キック55%、こぶし80%、頭突き50%
武器:バトルアックス65%1D8+2+db
装甲:4(皮鎧)

ガラガス
男性、30歳。「片目のクイーン」の下っ端。バルムトと名を偽り視察団に護衛として潜入した。
STR13 CON12 SIZ13 DEX13 APP 7 INT10 POW11 EDU10 SAN52
耐久力13 db+1D4
技能:言いくるめ75%、応急手当55%、鍵開け70%、隠れる65%、聞き耳50%、忍び歩き55%、乗馬35%、ナビゲート35%、変装80%、目星50%
武器:ダガー50%1D4+2+db

ごろつき
「片目のクイーン」メンバーの標準的能力値。
STR13 CON12 SIZ12 DEX12 APP 6 INT10 POW10 EDU 8 SAN50
耐久力12 db+1D4
技能:回避35%、鍵開け60%、隠れる50%、聞き耳50%、水泳50%、こぶし70%
武器:ダガー40%1D4+2+db、ハンドアックス40%1D6+1+db

ギージュの側近
「片目のクイーン」手練のメンバーの標準的能力値。
STR13 CON13 SIZ13 DEX13 APP 6 INT11 POW10 EDU10 SAN50
耐久力13 db+1D4
技能:回避40%、鍵開け65%、隠れる55%、聞き耳55%、操船35%、水泳55%、投擲50%、値切り65%、目星50%、キック50%、こぶし75%
武器:バトルアックス50%1D8+2+db
装甲:2(厚手の皮ベスト)

ギージュのペット
ギージュが飼っているライオン。各戦闘ラウウンドに<かぎ爪>と<噛みつき>の攻撃をそれぞれ1回ずつ行える。
STR20 CON10 SIZ15 POW13 DEX18 移動10
耐久力13 db+1D6
武器:噛みつき40%1D10、かぎ爪60%1D6+db、引き裂き80%2D6+db
装甲:2(皮膚)

デュルセイル
男性、21歳。ムルグセトの次男で妾の子。2年前、異母兄グンスハーを毒殺した。
STR11 CON10 SIZ11 DEX10 APP14 INT12 POW12 EDU15 SAN60
耐久力11 dbなし
技能:芸術(絵画)30%、芸術(歌唱)30%、乗馬60%、植物学35%、心理学65%、伝承学45%、毒物30%、物品鑑定50%、公用語の読み書き75%

自警団の若者
「魔女殺しの騎士団」メンバーの標準的能力値。
STR12 CON11 SIZ12 DEX12 APP10 INT10 POW10 EDU10 SAN50
耐久力12 dbなし
技能:回避35%、聞き耳40%、乗馬30%、水泳50%、ナビゲート40%、法律30%
武器:ブロードソード35%1D8+1+db
装甲:4(皮鎧)

衛兵
ツァルトの一般兵士(衛兵、貴族の私兵等)の標準的能力値。
STR13 CON13 SIZ13 DEX12 APP10 INT10 POW12 EDU10 SAN60
耐久力13 db+1D4
技能:回避40%、聞き耳40%、乗馬50%、投擲50%、目星40%
武器:ブロードソード50%1D8+1+db、ロングスピア50%1D10+1+db
装甲:8(プレートメイル)

ムルグセト
男性、50歳。徴税官長であり水門の管理責任者。貴族院の一員。クトーニアンを自分の息子グンスハーだと信じ込んでおり、息子を守る為ならどんなことでもする。
STR13 CON13 SIZ13 DEX10 APP11 INT13 POW10 EDU18 SAN 0
耐久力13 db+1D4
技能:聞き耳70%、芸術(絵画)70%、乗馬60%、信用60%、心理学50%、説得80%、値切り80%、物品鑑定60%、法律50%、目星70%、公用語の読み書き80%、長剣60%、槍60%
武器:ショートソード60%1D6+1+db

クトーニアン
ムルグセトの屋敷の離れ地中に棲む。幻覚によってグンスハーに成りすますことで、ムルグセトを意のままに操っている。ヘビ人間に遺伝子操作された個体で霊的力に優れ、<POW>を吸う事で成長が促進する特殊能力を持つ。<POW>を吸う場合、吸血の効果を<CON>の代わりに<POW>にする。現在は第3脱皮段階相当である。
STR39 CON32 SIZ39 INT18 POW15 DEX 7 移動 6/穴掘り時は1
耐久力36 db+4D6
武器:触肢75%2D6+吸血、押しつぶし80%4D6
装甲:3;1ラウンド毎に3ポイント耐久力を回復する。
呪文:“クトーニアンとの接触”を知っているが成虫ではない為使えない。
正気度喪失:1/1D10
※ルールブックのクトーニアンの項目も参照のこと。
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このシナリオの参加者は1D6ポイントの正気度を得る。

クトーニアンを撃退することに成功した場合は1D10ポイントの正気度を追加で得る。逆にクトーニアンの存在を知りつつ街から逃げた場合は、犠牲者がこれからも出るであろうことに良心の呵責に苦しみ3ポイントの正気度を失う。

グルウム・ドゥキムを倒した場合は、以降荒野を行く旅人の犠牲を防いだことで1D6ポイントの正気度を追加で獲得する。地底湖の無形の落とし子を撃退したなら1D10ポイントの正気度を追加で得るが、ドゥキムから教わった方法で退けた場合はその半分(端数切り上げ)とする。

その他、ギージュの企てに加担するなど度を越した悪行に関するペナルティは適宜対応のこと(正気度を減らさせても良い)。
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【嘘の取引】

日時:任意
場所:岩山の崖下
人員:「片目のクイーン」手下5名、「魔女殺しの騎士団」メンバー8名

詳細:
ギージュが提示する「魔女殺しの騎士団」を一網打尽にする計画。偽の取引の情報で岩山の崖下に団員をおびき寄せ、待ち伏せて罠に嵌める。崖の上など優位な位置から落石や飛び道具で攻撃する等、罠の詳細は探索者に一任される。手伝い(及び監視)として5名の手下が借り出される。
「魔女殺しの騎士団」は8名のメンバーが誘いに乗る。情報を流す際のやり方次第で人数を増減しても良い。

【イルモンドの処刑】

日時:探索開始から3日後の昼
場所:離れ小島の処刑場
人員:法務官1名、首切り役人1名、衛兵4名、下人2名、イルモンド

詳細:
イルモンドの処刑は沖にある小島で行われる。普段は無人島で、罪人を処刑する時に使われる場所である。死体は島の所定の個所に放置され、鳥や虫が処理をする。
イルモンドは崖の牢獄より処刑執行の一団と共に船で島に移動する。

【奴隷取引】

日時:探索開始から5日後の深夜
場所:岩礁(秘密の港)
人員:奴隷12名、奴隷船のクルー2名、「片目のクイーン」手下10名、ギージュ、ムルグセトの執事

詳細:
秘密の港にはギージュと10名の手下(内4名が手練のギージュの側近)が待ち構える。奴隷船は沖に留まり、そこから二艘の小船が地続きになった岩礁に着岸する。小船には船頭(奴隷船の使い走り)と、それぞれ6名ずつ計12名の女子供が乗っている。「商品」を下ろすと入れ替えに用意されていた物資を詰み小船は引き上げ、奴隷船は次の港に向け出航する。
暫くするとムルグセトの執事が現れる。奴隷はギージュの側近の手でムルグセトの屋敷に連行される。

【儀式】

日時:探索開始から6日後の明け方前(奴隷取引の後)
場所:ムルグセトの屋敷・離れ
人員:クトーニアン、ムルグセト、奴隷12名

詳細:
岩礁での取引後、奴隷の女子供はムルグセトの屋敷の離れに連れて来られる。クトーニアンは(ギージュの側近が去った後)12名に対し「食事」を行う。この時、クトーニアンは<POW>を吸うことに完全に集中するので、幻覚は効果を発揮しない。
ホールの穴から頭部を露にしたクトーニアンが幾本の触手を伸ばし、嘗め回すように奴隷達の体に這わせる。<POW>を吸われている奴隷達は皆気を失っている。ムルグセトは我が子の勇壮な姿(彼にはそう見えている)に涙し歓喜の声をあげる。この光景を見た者は正気度ロールを行う(1/1D10)。

儀式以降、クトーニアンは第4脱皮段階相当に成長する。特殊な個体である為、霊力は飛躍的に上昇し<POW>の値は30となる。ムルグセトの偽りの息子が仲間を呼ぶ時は、もうすぐそこである…。
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【クトーニアン】
ヘビ人間の実験場で冷凍保存されていた卵から産まれた個体で、オーバーテクノロジーによって遺伝子を操作された特殊なクトーニアンである。他と比べて成長が早く、霊的力が強い。卵に居る段階からムルグセトの心を操り自分を息子と信じ込ませ、孵った後は彼を完全な傀儡とすることに成功した。
屋敷の離れの真下に潜んでおり、仲間を呼ぶ為の力を蓄えている。

・離れ
六角形の平屋で内部は広いホールになっている。この建物は魔術的様式であり、クトーニアンはこの内部に居ると霊的能力が増幅する。侵入者は<POW>35と抵抗ロールを行い失敗する(10差以上ある場合はロールの余地は無い)とクトーニアンのテレパシーの影響を受け、幻覚を現実のように錯覚する。幻はベッドに眠る青年…グンスハーの姿で、実際にはホール中央の穴(幻覚ではベッドがある個所)から伸びるクトーニアンの触手の先である。

なお、“旧き印”は建物の効力を打ち消し、持つ者はクトーニアンの本来の<POW>15との抵抗となる。

・食事
クトーニアンはムルグセトから提供される奴隷のほとんどを実際に食べるのではなく、その者の<POW>を吸っている。<POW>を全て吸われた者はミイラのように干からびて死ぬ。「食べかす」は地中のクトーニアンの本体が潜んでいるエリアに転がっている。時折、本当に食べることもある。
食事中はクトーニアンの意識がそちらに向いて幻覚の効果が弱まることがある。そうしたところに出くわしグンスハーの本当の姿を目撃した者も居たが、恐怖に慄いている内にクトーニアンやムルグセトに気付かれ新たな食料として処理された。

・地中
クトーニアンの本体があるエリアは離れの穴の他、デュルセイルの屋敷の閉ざされた部屋床下の穴とも繋がっている。デュルセイルの屋敷の穴はクトーニアンが幼生時にこちらに引っ越す際に掘ったものである。

・儀式
近くクトーニアンは大それた食事会を予定している。一度に多くの者から<POW>を吸い、仲間を呼べるまでに一気に成長する算段である。詳細はイベント参照。
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【ムルグセト】
ムルグセトの精神は完全にクトーニアンに支配されている。彼は偽りの息子に食事を与えることを使命としている。執事を使って「片目のクイーン」から定期的に食料…奴隷を仕入れている。ムルグセトの妻や執事も同様にクトーニアンに隷属している。屋敷に住むほとんどの者はクトーニアンのテレパシーによって離れに潜む存在を静養中のグンスハーと信じて疑わない。極稀に「気が付く」者が居るが、人知れずお暇に出される(食料となる)。

ムルグセトは大事な息子を脅かす存在に対しては命を投げ打ってこれを排除しようとする。

【情報収集】
以下、ムルグセトに関する情報源。

①一般市民
大衆から得られる情報。「水」に対する不満から、水門の管理責任者で徴税官の長であるムルグセトに対する人々の印象は概ね悪い。

・病床の息子
ムルグセトの息子グンスハーは2年前に命を脅かすほどの大病を患った。一命を取り留めたが今も病床にある。ムルグセトは息子の療養用に屋敷の敷地内に離れを作らせ、グンスハーはそこで人目を避け暮らしている。

・勘当された息子
グンスハーの弟であるデュルセイルは粗忽者で、街で喧嘩騒ぎを起こしたこともある。度重なる不祥事を見兼ねたムルグセトは、デュルセイルを勘当同然に郊外の別邸へと追いやった。

②貴族院
ムルグセトが兵士から現在の地位に上る為にやってきた諸々の努力(権力者に取り入ったり、ライバルを汚いやり口で蹴落としたり)は元々の貴族らには鼻に付く行為であり、彼がツァルトの政治の中枢にいることを面白くないと思っている者は少なくない。そういった輩から話を聞きだすことが出来る。

・水門
ムルグセトは自分の管轄下である配水施設を私物化している。水量を操作することで人々の枯渇に対する不安感を煽り、徴税に利用している。

・不肖の息子たち
ムルグセトの長男グンスハーは病気で家に篭りっきり、次男のデュルセイルは街で暴力沙汰を起こすなど素行の悪さが目立つ。しかもデュルセイルは正妻ではなく使用人に産ませた子と聞く。どちらも社交界に顔を見せたことは無く、父親同様に貴族としての資質に欠く。

③兵舎
ツァルトの軍隊の古参兵や退役兵士の幾人かは20年前の水源の村襲撃に実際に加わった者たちである。彼らは当時のことについて固く口を閉ざす。しかし、ムルグセトに対し不信感を持つ者は多く、探索者が今回の視察団死傷事件にムルグセトが絡んでいることを疑う旨を告げれば重い口を開くかもしれない。

・ヘビ人間の実験場
20年前に襲撃した水源の村はヘビの首を持つ怪物の巣窟であった。ヘビどもは人間を家畜のように扱い、殺し合いをさせて楽しんだり、切り刻んだり、標本や剥製にしたり、手や足を他の生き物のそれと挿げ替えたり…といった胸の悪くなる行いをしていた。凄惨な光景を目の当たりにして頭がおかしくなった仲間も少なくない。

・グルウム・ドゥキム
堅牢な村の守りを崩せたのは、ヘビどもの奴隷の一人グルウム・ドゥキムの導きがあったからである。村が陥落した後、気味の悪い魔術師は街より遠ざけられたが、ムルグセトはその後も目を掛けていたようである。

・水場
ヘビどもの痕跡は人々に知られる前に焼き払うなどしてほとんどを消し去ったが、地中より水が出る不思議な装置(高度な汲水ポンプ)だけはムルグセトの命令で残された。そこには現在、配水施設がある。

④大工
1年半前、ムルグセトは自らの屋敷の敷地内に離れを作らせた。建設に携わった大工や建築士から次のことが聞ける。

・六角形
離れは特殊な形をしている。六角形のドームのような建物で、これは神殿などの神聖な建築物に取られる様式である。外観だけでなく内部の装飾や調度品もそれに準じている。これらは全てムルグセトの指示である。

離れの図面を見て<オカルト>に成功すると、この建物が霊的力を高める効果があることに気が付く。礼拝を行う場所として非常に効果的な建築物である。

⑤屋敷
ムルグセトの屋敷はツァルトの街を一望する小高い個所にある。敷地は全体を鉄柵で囲まれ、要所に私兵が配置され侵入者の監視に当たっている。
屋敷の者との接触は困難で、例え機会を得たとしても多くが無視を決め込む(それは過剰なまでに潔癖で鉄面皮の度を越す印象を受ける)。但し、下女などの新参者を運良く捕まえることが出来れば話を聞けるかもしれない。

・家人の様子
屋敷内の者達は皆事務的で素っ気無い。無駄口を叩く者は誰もおらず、寡黙である。長く働いている者ほどその傾向は強い。また、旦那様や奥様に至ってはその最たるもので、ほとんどのことに無関心で表情一つ変えない。

・水
旦那様の仕事柄からか屋敷の水の利用はかなり制限されており節制が徹底している。敷地内に引かれている水路は断水状態(旦那様が止めたらしい)で、水瓶に溜めたものを生活に使っている。水は使用人がわざわざ街まで汲みに行っている。

・グンスハー
旦那様から坊ちゃまが静養する離れには決して近付かない(また人を近付けさせない)よう厳しく仰せつかっている。食事などの世話は全て旦那様か奥様がしている。坊ちゃまの姿を見たことは無い。

なお、離れに関してはクトーニアンの項目を参照。
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【デュルセイル】
デュルセイルは2年前にグンスハーを毒殺した。長年妾の子と揶揄されてきたことが動機である。グンスハーが一命を取り留めたことによって、デュルセイルはいつ兄の口から犯人の名が告げられないかと怯える日々を送っている。また、確かに目の前で血を吐き動かなくなったはずの兄が生還したことに強い疑念を抱いている。事件(父は病気と語る)以来、ムルグセトがグンスハーに付きっ切りになり人を遠ざけていることも彼の猜疑心に拍車を掛けている。デュルセイル自身、この2年間、兄に一度も会っていない。
「魔女殺しの騎士団」に資金援助を続けている理由は、糾弾された際の逃げ道として手駒となる私兵を欲したからである。人助けを心の拠所としている部分もある。

デュルセイルは他人と接する際、何事にも関心無さ気な態度を取る。無気力な人間を演じることで本心を悟らせまいとしている。デュルセイルが興味を持つ話題は、グンスハーやムルグセトの現在の動向である。探索者がそういった情報を提供することを条件に、いくつかのヒントを語るかもしれない。

・魔術師
父ムルグセトは荒野の魔術師グルウム・ドゥキムと旧知の関係らしく、以前よりドゥキムに(現在の地位を獲得する為に)汚い仕事をさせていたようである。

・占い師
2年前、グンスハーが病床に伏した際にムルグセトは旅の占い師から宝玉を授かった。ムルグセトは宝玉に祈りを捧げたことでグンスハーが助かったと信じている。
宝玉は兄が療養していた部屋にあり、父から厳重に保管するよう指示を受けている。

・片目のクイーンと魔女殺しの騎士団
ツァルトの治安が裏側でごろつき集団によって乱されていることを憂い、正義感溢れる若者達に支援をしている。

・兄
この2年間、兄グンスハーとは一度も会っていない。父ムルグセトが誰もグンスハーに近付けさせようとしないことに起因する。きっと兄の体が万全ではないことを父が気遣っているのであろう(含みを持たせるような口調である)。

なお、グルウム・ドゥキムの棲家の地下室の死体がグンスハーであることを指摘すると、デュルセイルは2年前に自分が兄を毒殺したことを語る。そして、探索者にムルグセトと共に居るグンスハーが何者であるか正体を突き止めて欲しいと懇願する。
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【水場】
20年前に滅んだ村があった一帯は人工林や果樹園に姿を変え、貴族の所有地となっている。都市建造に伴う水路の整備と戦後処理(ヘビ人間の実験場という恐ろしい事実を人々の目から隠す意図)から村は征服後直ぐに整地され、現在の様相となった。かつての村の面影は一部を除いて残っていない。

ツァルト郊外のこの場所の一角で、ムルグセトのもう一人の息子でグンスハーの腹違いの弟であるデュルセイルは別邸に住み、果樹園の管理をしている。

【情報収集】

①配水施設
石造りの大仰な建物が水門を管理する施設で、8名の職員が勤務し、常時10名の衛兵が守備に当たっている。水場といっても池や湖があるわけではなく、建物内で地下水を汲み上げて水路を伝わせ、街に水を供給する仕組みである。

・未知の技術
地低深くから水を汲むポンプや水を浄化するろ過装置、供給する水の量を調整する水門など建物内の配水設備は、20年前に滅んだ村で使用されていたものをそのまま流用している。これらは、ヘビ人間の科学技術であり大陸の人間にとってはオーバーテクノロジーである。
職員はバルブを回すと綺麗な水が沸く程度の認識で、仕組みを理解している者は誰も居ない。

・ムルグセト
施設の最高責任者は徴税官長のムルグセトである。職員の主な仕事はムルグセトの命に従い街に供給する水の量を調節することである。供給される水が常に一定では無いことで枯渇を恐れる人心を操作し、税収を上げている。職員は「水」が枯渇と無縁であることを知っているが、ムルグセト同様に甘い汁を吸っており、おいそれと秘密を漏らそうとはしない。

②デュルセイルの屋敷
以下は果樹園を一面に望むデュルセイルが暮らす屋敷に関する情報。

・療養と勘当
この屋敷は元々ムルグセトの別荘であった。2年前、グンスハーが大病を患った際に療養所として使用された。グンスハーにはムルグセトが付きっ切りで、半年近くを暮らした。グンスハーが本邸に戻って間も無く、弟のデュルセイルが屋敷の主となった。
デュルセイルは元より貴族らしからぬ粗忽な気質であったが、兄が病気になった頃から素行がさらに悪化し街で暴力沙汰を起こすなど問題行動が目立っていた。屋敷の従者や果樹園で働く者らはデュルセイルがここを任されたのは呈のいい厄介払いだと見ている。

なお、グンスハーが本邸に戻ると共に当時仕えていた者は皆追従した。今居る家人はデュルセイルが屋敷の主人となる際に新たに雇われた者達である。療養中はムルグセトが部外者を屋敷に近付けさせなかったので、グンスハーの姿を見た者はこの周辺には誰も居ない。

・支援
屋敷の執事はデュルセイルから「魔女殺しの騎士団」に資金援助をする事務手続き役に任じられている。資金の提供はデュルセイルが屋敷と果樹園の管理を任された時から続いている。

・肖像画
屋敷のエントランスの壁に大きな肖像画が掛けられている。血気盛んそうな若者の画で、家人に聞けばそれが長男のグンスハーを描いたものであることを教えられる。療養中に付き添ったムルグセトが描いたものだという。

・閉じた部屋
屋敷一階のある部屋は固く閉ざされている。デュルセイルの命令で家の者は進入を禁止されている。窓には内側から板が嵌められ、ドアには仰々しい鉄の錠前がされている。鍵はデュルセイルが肌身離さず持っている。この部屋はかつてグンスハーの寝室であった。

部屋にはムルグセトが旅の占い師から授かった宝玉が保管されている。
宝玉は両拳を合わせた位の大きさで、楕円形の紫掛かった石である。中央部分にひび割れた模様があり<アイデア>で一度割れたものを接着したことに気が付く。また、手に取り光に翳すと透けて中が空洞であることがわかる。ジオードに似た質感だが<地質学>で一般的に知られるどの石にも該当しないことに気が付き、さらに<クトゥルフ神話>でこれがクトーニアンの卵で既に中身が孵った後の抜け殻であることに気が付く。

絨毯の下の板の一部が張り直されている。
床下に、人一人が這って通れるくらいの大きさの穴が開いている。穴は地中深くまで続いており、<地質学>で屋敷側から掘られたものであることがわかる。
この穴はムルグセトの館のある敷地の真下、クトーニアンの巣まで続いている。
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【ギージュ】
「片目のクイーン」の親分ギージュはムルグセトの依頼で邪悪な魔術師グルウム・ドゥキムと共謀しイルモンドを陥れた。ギージュにとってはムルグセトの本意…息子グンスハー(クトーニアン)の為に新たな水源を潰すこと…など知る由もないし報酬さえもらえればどうでも良いことである。ムルグセトは奴隷の買い手として懇意のお得意様であり、ギージュはこの関係を長く維持したいと考えている。
ギージュは組織の最も大きいスポンサーがムルグセトであることを自らが信頼する一部の側近にしか知らせていない。側近はギージュと固い絆を結んでおり、また彼の恐ろしさを十分に理解している為、絶対に秘密を漏らすことは無い。

彼から話を聞き出す為には相当の信頼を獲得する必要がある。

ギージュのペットのライオンと勝負しこれを見事打ち負かせば腕っ節を認められる。そうすれば、ギージュから頼みごとをされる。「魔女殺しの騎士団」に、岩山の崖下こそ人身売買が行われている場所で、最新の取引の日時を掴んだという内容の情報を流す。これは虚偽であり、何かと突っ掛かる邪魔な輩を待ち伏せによって一網打尽にする為の罠である。詳細はイベントを参照。

これらをうまくやればギージュに気に入られる。それ以外でも有益な材料(例えば、「魔女殺しの騎士団」に資金提供している人物がデュルセイルであること等)があれば、同様な効果を得られるかもしれない。

ギージュの信頼を勝ち得れば、ムルグセトの企ての話を聞けたり、近々の大取引に同行を許される。
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