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変則版インスマスの影。
神話生物を直接出さずに、匂いを漂わせるよう演出してみました。
ディープワンやクトゥルフについて前知識が無い人は何がなんだかわからないかもしれません…。うーん。

事件→調査→現地へ飛ぶ→真相

実にオーソドックスなパターンです。

ところで、これまでのアップを見て気付いておられるかも知れませんが、私は海外ものが苦手です。クトゥルフといえばやはり1920年代のアメリカがスタンダードなのでしょうが、なにぶん日本人なのでアメリカの地理や習慣などさっぱりです。しかも100年近く昔なんて想像も付きません。

なのでどうしても日本ものが多くなってしまいます。年代も現代が多いのは、「昔」よりは「今」の方が特に調べることもなく書き易いという単純な理由からです。

海外を舞台にしたシナリオをバンバン書ける人はかなり憧れます。
きっと<知識>の値がすごいのでしょうね。

なんとか幅を広げようとは思ってはいるのですが…。むむむ。

さて次回は…
やはり日本を舞台にしたものになってしまいます。あしからず。
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※シナリオ中特に必要な2名のみ記す。

岩本 四郎(いわもと しろう)
男性、43歳。民俗学研究家。古葉村を調査中。
STR11 CON12 SIZ11 INT16 POW10 DEX10 APP10 EDU17 SAN30
耐久力12 dbなし
技能:オカルト85%、考古学50%、コンピューター25%、信用60%、心理学65%、人類学70%、生物学30%、目星60%、歴史70%、民俗学95%

久賀 源一(くが げんいち)
男性、48歳。脳医学者。古葉村で医者をしていたが、村の恐ろしい秘密に気付き、村の血を引く発症者を殺している。彼自身も村の呪縛に蝕まれ、身体に異常をきたしている。
STR15 CON 8 SIZ13 INT18 POW16 DEX18 APP 6 EDU22 SAN20
耐久力11 db+1D4
技能:医学99%、応急手当99%、オカルト70%、回避65%、隠す60%、隠れる75%、化学80%、聞き耳70%、クトゥルフ神話5%、忍び歩き75%、ジャンプ60%、心理学85%、人類学95%、生物学95%、追跡75%、登はん70%、図書館85%、投げる75%、目星90%
武器:メス85%、1D4+db(1D4) 濃硫酸75%(投げる)、1D6+特殊(付着後洗い落とすまで1D6ラウンドの間、ラウンド毎に1ダメージ)
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事件が解決してしばらく経った頃、探索者は奇妙な夢を見るようになる。

淀んだ水の中に居て、底から伸びる無数の手に掴まれ、下に引きずり込まれる。最初、すごく息が苦しいが、次第に感じなくなってくる。水の中はとてつもなく深く、下に沈むにつれ暗くなって行く。周りが何も見えなくなったところで、足の下に、赤く輝く二つの球体があるのに気が付く。それは巨大な目で、今まで手だと思っていたものはその目がある個所から伸びる触手であった。
ここでいつも目が覚める。

身の回りでおかしなことも起きている。家の近くで犬や猫を見かけなくなった。たまに鳥の羽が庭にやたらと落ちていることがあるが、鳥自体はまったく見ていない。また、最近は異様に喉が渇く。ある日鏡を見ると目が少し腫れている。それと、夜はいつも誰かに見られているような気がする。

もうこの頃は、何をするのも嫌になる。この無気力を脱するには、重い腰を上げて秘密を暴くか、そのまま放っておいて「仲間」が迎えに来るのを待つしか無い…。


◎報酬
このシナリオを解いた者は、1D6ポイントの正気度を得る。
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連続釘打ち殺人の犯人は久賀源一である。久賀のターゲットは古葉村の血を引く男子。彼は現在、北川清の息子、秋樹を葬るべく津川町に潜伏している。
探索者が古葉村での情報を掴んだ後、北川家を張り込むなどの行動を取ると、久賀源一は姿を現す。

久賀はボロボロの黒いコートを着ている。長身だが背虫で、目は腫れ上がってギョロつき、額や首に血管が浮き立ち、フーッフーッと息を荒立てている。彼に何を話しても無駄で、久賀は自分の目的を阻もうとする者に所持している硫酸の入った瓶を投げたり、メスを振り回して突破しようとする。
久賀は自分の目的が達せられないと悟ると、所持するニードルガンを自らの後頭部に当て自殺する。

久賀はコートに、薬品(硫酸など)の入った数個の瓶の他、注射器やメス、工業用の釘の射出工具を改造したニードルガン(電動ドライバーのような形状。武器としては用いない)を所持している。また、内ポケットに手帳が入っている。

・手帳
手帳には、名前や住所がびっしりと記されている。数系統の血縁者のデータで、辿るといずれも古葉村の出自に至る。幾つかの名前の脇にレ点が打たれ、その中には15年前からの釘打ち殺人の被害者の名前が全てある。

また、古葉村における奇病について記されている。
発症は男子のみで、個人差により現われる時期に差異がある。出生時など早い段階で現われたり、老齢期になっても全く発症しないこともある。症状は共通で、リンパ甲状腺の肥大から目が腫れ、背骨が曲り、皮膚が硬化してウロコ状になる。末期には自我を喪失し、人を襲うこともある。
この理由を久賀は二通りの見解で示している。一つは遺伝的要因。村内婚によるひずみ。もう一つは、バクテリアが体内に作用しホルモン分泌の異常を引き起こしているというもの。そのバクテリアは村の湖中に潜んでいると指摘している。いずれにしろ仮説の段階で、はっきりした理由はわからない。
恐ろしいことに、肉体の変化は死亡した後も進行し、完全に止めるには脳の海馬を破壊しなければならないとある。

手帳の最後に次の文面が記されている。

『人が人ではないものに変化するのは恐ろしいことだ。死体は完全に燃やすか、脳を破壊せねばならない。そうしなければ死体は死体ではなくなり、別のものに変化するからだ。私は、私が私であるうちに村に関わる者を始末せねばならない。深い闇の底に潜む奴らが仲間を迎えに来る前に。それが村の秘密を知った私の使命なのだから』
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◎悪魔の湖
湖は遠くから見れば美しいが、近くに寄れば草の生い茂る湿地で陰鬱としており、湖が湖とわかる部分(草の生えていない水だけの個所)まで到達するには、水草の生える足首くらいまで水につかるところを歩くしかない。泥に足を取られるため、歩きにくい。

・視線
水草の茂みを通過するまでの間、草の合間など所々に水鳥の死骸が落ちている。どれも獣に食い千切られたような痕跡がある。
<POW×2>に成功すると、その道のりの間、誰かにずっと見られているような感じがする。

・祠
茂みを抜けた時点で<目星>に成功すると、少し先に石灯篭のようなものが水の中から突き出ているのを見つける。これが祠。
祠の周辺は急に深くなっており、<DEX×3>に失敗すると歩行していた個所から足を踏み外してしまう。この時、何かが足に引っかかり、STR15の抵抗に失敗すると、湖底へと引きずりこまれてしまう。抵抗は毎ラウンド試み、成功すれば解放される。失敗時は窒息のルールに準ずる。湖中は暗く、引っ張るものが何なのか確認することは出来ない。懐中電灯などで光を当てると、「何か」は湖底へと消える。黒い塊で、巨大な魚のようにも見えるが素早い動きでよくわからない。

祠は石柱状で、上部に刳り貫いた個所がありポケットの様に石柱内部に空洞が作られている。
空洞部分に30センチほどの石像が納められている。長い年月が経過しているためか元の形が何かよくわからない。<アイデア>で、松沢南山のアトリエにあった異形の石膏像に似ていることに気が付く(アトリエで石膏像を見ているなら)。
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◎峰岸磯六
峰岸磯六は、町と村の中間点の山中に暮らしている。岩本に教わった個所にバンガロー風のロッジがあり、室内に明かりが灯っている。

峰岸は白い髭を蓄えた偏屈そうな老人で、探索者に対し訝しげな目をする。彼は村についてあまり話したがらないが、探索者が真摯な態度を示し十分な信用を得れれば彼から次のような情報を得れる。

・奇病
古葉村には奇病の噂があった。背骨が曲り、目が飛び出て、発狂死するというもの。そのため、気味悪がり外部の者は村に近付かなかった。
これは古葉村出身者に見られる後天的奇形の兆候で、成人男性が発症することがあり、実際に背が曲り目が腫れる状態になる。発狂することが多く、暴れることもあり村では隔離した。
また、早い段階でこの兆候が現われる者もおり、生まれながら或いは生まれて間も無く発症することもあった。そうした子は「忌み子」と呼ばれ、村内で秘密裏に「埋葬」された。

・久賀源一
久賀は村の奇病について調べていた。久賀は、村が外部と交流がないため、村内婚が主であることが奇形の原因であると推測した。悪しき風習の脱却を呼び掛け、奇病撲滅に躍起であった。
ところが、18年前に事件が起こる。

「東京から来た医者が自分の息子と患者を殺した。病院中、血だらけですごい有様だったと聞いてる。村長たちは事故やら病気やらでっち上げて誤魔化したが、当の医者は雲隠れ。なんでも息子が忌み子で、かみさんが湖に飛び込んで自殺したらしい。それで頭がおかしくなったんだろう」
※実際にはかなり訛りがひどい口調で語る。


◎久賀医院
久賀源一の診療所だった建物は現在も残っている。長い年月を経過し、屋根瓦は崩れ落ち、窓ガラスは全て割れている。内部も外観同様荒れていて、床が腐って抜けているところもある。生臭い匂いがたちこめており、虫が湧き、鼠が部屋の片隅を走っている。

以下、診療所内で見つかるもの(<目星>)。

・カルテ
当時の診断書が残っている。
<医学>に成功すると、男性の患者のうち、何人かが未知の奇形的症状を発症していたことがわかる。背骨が異様に曲り、目が腫れていくのが特徴。久賀はこれに対し、遺伝による原因を指摘しているが、確証を得ていない様子で疑問を持った文脈で書かれている。特に、松沢道則と佐野清三という人物はその症状が顕著に現われ、言語活動に支障が出るほどであった。

・成分調査
湖の水の成分データ。
<化学>で、海水に近い組成を持っていることに気が付く。
また、<生物学>で、あるバクテリアが含まれていることがわかる。非常に珍しいバクテリアで、太平洋の極限られた地域にしか生息しない。具体的には、ニュージーランド、南米大陸、南極大陸を結ぶトライアングル内で、<クトゥルフ神話>で、その中心点…いわゆる太平洋到達不能地点…には「ルルイエ」があるとされていることに気が付く。

・視線
他に情報となるものは無いが、<POW×2>に成功すると、なにものかに見られているような感じに気付く。辺りを探っても誰も居ないし、何も見つからない。
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元々、外部とほとんど交流の無かった村で、しかも現在は廃村であるため、近隣の町(といってもかなり距離が離れている)で情報らしい情報を得ることは出来ない。

古葉村の位置する個所は山奥で、現地に行くには車の入り込めない山道を半日かけて歩く必要がある。
険しい山道を数時間歩き村に近付くと、視界に大きな湖が広がる。太陽の光をチラチラと反射する青く澄んだ美しい湖。村はこの湖の畔に位置する。

集落の木造の建物は半壊したものが目立ち、かつて田畑であった土地は荒れ果て、荒廃の度合いから過疎が廃村以前より顕著だったことが窺える。


◎民俗学者
村をある程度見て回った時点で<POW×2>に成功すると、誰かに見られているような不思議な感じがする。ここで、<目星>に成功すると、五歳くらいの男の子が遠くからこちらの様子を窺っていることに気が付く。栗毛の目の大きな可愛らしい子供で、童用の着物に草履、茶色のちゃんちゃんこといった恰好をしている。
探索者が近付こうとすると、子供は怖がった様子で近くの建物に入る。木造平屋の建物の門扉、「古葉村役場」と書かれた色あせた看板が半ば外れそうな状態で掛かっている。
戸に鍵は掛かっておらず、中はストーブが焚かれ暖かい。探索者が声をかけたり上がろうとすると、奥から「どなたですか」という声と共に男が出てくる。どてらを羽織ったやや背虫の痩せた中年で、人当たりのよさそうな顔をしている。男の後ろには先ほどの子供が、探索者を恐れるように男の足にしがみついている。

男は民俗学者の岩本四郎、子供は「仙井蛍(そまいけい)」という村長の孫。岩本が一年前に調査のため古葉村を訪れたところ、廃村後も最後の住人として村長とその孫が暮らしていた。村長は梅雨時の、6月20日に風邪をこじらせたのが原因で他界し、岩本は孫の蛍を引き取り今まで調査がてら村に留まり暮らしているという。

「村長には生前色々と調査に協力してもらったからね。もう少し村を調査したらこの子を連れて家に帰るつもりだ」

岩本から村についての話を聞ける。

・泥田坊
村の伝承について…

「村長から聞いた話なんだけどね、泥田坊って妖怪知ってるかい?田を取られた農民の恨みがたまって妖怪になったものなんだけど、この村にも似たような伝承がある。ちょっと変わっている点があって、その泥田坊が湖の泥から這い上がって、村人をさらうというんだ。田の水を引いていたから湖が田んぼと同じと考えられなくもないけど、普通、泥田坊は人を驚かせてもさらうことはない。しかも、この村の泥田坊がさらうのは、男だけなんだ」

ここまで話すと岩本は分厚いファイルを取り出す。村民のリストで、かなり昔からのものがストックされている。書かれている男性の名前の幾つかに「×」印がされている。

「死亡もしくは行方不明者に印がされているんだけど、これが結構な数に上る。村の伝承があながち嘘ではない証拠だと思う。まあ、僕は町に憧れる若者が村を捨てて出て行ったんじゃないかと考えているんだけど」

ファイルの中に、「松沢」や「西部」、「道野」など釘打ち殺人の被害者と共通する苗字が見受けられる。かなり古い資料にそれらの苗字が見られ、×印がある者も多い。

・釘
村の風習について…

「葬儀に際し、奇妙な風習がある。棺に釘を入れるんだ。土葬だった昔は、死体のこめかみに釘を打っていたらしい。死体が起き上がらないように刃物を置くという風習はあるけど、これはなんとも念入りだ。しかも釘を入れるのは男性のみに限る。どうも先の泥田坊と関係あるようで、死体が泥田坊にならないようにするための儀式だという」

・湖の祠
村祭りについて…

「豊穣祈願祭の一種で、若者達が湖に入って、湖の中にある祠に供物を捧げる。南方の海洋民族の祭りに近いかな。ただ、実際に行っていたのは戦前までのようで、以降は湖の畔で宴を催す程度に簡略化された」

祠は現在も湖にあるという。深部では無く湿地帯の個所に位置し、大人の腰がつかる程度の深さの場所に祀られている。

・久賀源一について
岩本は久賀について何も知らないが、彼のことを記した資料が役場に残っている(<図書館>)。

久賀源一が村に診療所を開業したのは20年前の5月19日。その1年後6月6日に、村の娘「仙井佳代(そまいかよ)」と結婚(ちなみに村長とは親戚関係)。さらに1年後の9月13日、子供「栄介(えいすけ)」が生まれる。しかし、それから三ヵ月後の12月15日、診療所は閉鎖している。
リストには久賀源一、妻の佳代、息子の栄介に「×」印が付いている。備考欄に、久賀源一は18年前の12月15日付けで失踪、佳代は18年前の12月10日に湖にて溺死、栄介は18年前の12月14日に病死とある。

また、リストから18年前の12月について調べると、12月14日に農家の「松沢道則(まつざわみちのり)」32歳と同じく農家の「佐野清三(さのしょうぞう)」25歳に×印が付いている。備考欄はいずれも事故死とある。

・峰岸磯六
古くから古葉村に出入りしている人物が居る。猟師の「峰岸磯六(みねぎしいそろく)」という男で、定期的に町から仕入れた衣類や雑貨、食料などを役場に運ぶ細事をしていた。現在も月に一度役場を訪れ、岩本に食料や新聞を届けている。
村での事件を訊ねると、岩本は彼を紹介する。

「僕は伝承しかわからないからね。そういうことは峰岸のじいさんが知っているかもしれない」
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古葉村は、福島県の内陸、山形県との県境の山奥に位置した。過疎化が進み人口の激減から10年前に廃村になっている。

・民俗学
古葉村について調べていると、ある民俗学の本に当たる。「村の民俗」と題された複数の専門家によって書かれた合同著書で、その中に古葉村について書かれた個所がある。
古葉村は古来、海を渡ってきた者たちが当地の民と交流し、集落として形成されたのが始まりである。その海を渡ってきた者たちがもたらした海の神の信仰が村の規範をなす。村の湖を海と見立て、季節ごとに感謝の祭りを開いていた。湖の水を田に引いており、湖が村にとって重要なものであることから神格化したのではないかと記述されている。
この項目の著者は「岩本四郎(いわもとしろう)」という東京の民俗学研究家。

※岩本は1年前より連絡が付かない。元々全国を旅しフィールドワークを生業としており、彼を知る者は長期の不在は珍しくないという。
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北川清の残された家族は現在も津川町の自宅に暮らしている。

妻の時子から生前の北川の様子が聞けるが、会社や近所間でのトラブルはまったく無く、犯人と思しき人物はまったく見当が付かないという。彼女から情報となることは何も得れない。

・父の秘密
北川の娘、鈴野は父親についてある秘密を知っている。母親にも誰にも話していないことだが、説得次第で次のことが聞ける。

「うち共働きで、父さんが休みの日は母さんが仕事に行っちゃうんだ。だから母さんは何も知らないんだろうけど…」
「父さん、少しおかしかった。お風呂に水のまま入ったり、裸で自分の部屋でぼうっとしてたり…。冷蔵庫の中のお肉を生で食べてることもあった。前はそんなんじゃなかったのに…」

・動物の消失
北川家周辺で得れる情報。
猫やカラスなど小動物を見なくなった。以前は餌を与える者もおり猫などは割と目にすることが多かったらしいが、現在はまったくと言っていいほどいないという。夏頃からで、秋口に一旦戻ったが、また最近になって見なくなった。
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◎殺害個所
被害者の死因である、脳の個所について調べた場合、次のことがわかる。
ニードルの通過個所である頭頂葉と後頭葉の間は、認知や判断、視覚を司る。また、海馬は大脳皮質の進化の歴史で古い作りの部分であり、一般に記憶や学習を司る部位として知られる。

・久賀論文
さらに深く調べた場合、「久賀論文」の存在に行き当たる。
25年前に書かれた論文で、人の記憶に関し詳細に綴られている。脳のある部位に注目しており、その個所は釘打ち殺人の被害者が負った殺害個所と酷似する。
論文を書いたのは「久賀源一(くがげんいち)」という東京の医大(任意)の研修医。当時、彼の論文は学会で話題を呼び、後の脳医学の発展に貢献した。


◎久賀源一の足取り
久賀の行方については彼が居た大学で情報が得れる。

久賀源一は20年前、当時在籍していた大学を辞めている(既に博士課程を終え、脳外科の医者をしていた)。以前より僻地の医療に関心を持っていた久賀は、福島県の山中にある小村「古葉村(ふるばむら)」に個人医院を開業した。但し、古葉村は10年前に廃村になっており、久賀の現在の行方を記す資料は残っていない。

・手紙
久賀が村から大学の研究室に宛てた手紙が残っている。
封筒は18年前の消印で、手紙の内容は古葉村で結婚した女性との間に子供が生まれたことの報告。写真が同封されており、山と大きな湖を背景に「久賀診療所」という看板が掲げられた建物の前で、男女が微笑んでいる姿が写っている。女性は白い布に包まれた赤ん坊を抱いている。
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