カテゴリ:JACK( 22 )

「JACK」、如何でしたでしょうか。

このシナリオは私がまだ十代の頃に書いたものです。当時は、まだ携帯電話もインターネットも今ほどは普及していませんでした。ポケベルが現役バリバリだった頃です。
時代設定は現代となっていますが、シナリオが書かれた1995年をそのまま舞台として設定することをお勧めします。ぶっちゃけ今のネットとかケータイとかチートですよねー。

ブログの形態を取っているので読みにくいかもしれません。前書きにも書きましたが、最新の記事が上がるため、下の記事から読んでください。

カテゴリで「JACK」を選択し、次のページで戻り、「JACK 前書き」から読み進むのが一番簡単な方法かと思います。

検索で、キーワードを入力すれば関連するこのブログ内の記事がリストアップされるので、索引代わりに活用してみてください。

最後に感想。

ギャーッ!何この中二設定ーっ!!

か、書いたときは、ま、まだ、Xファイルとか流行る前なんだからねっ。

これでもだいぶ直したのですが…恥ずかしい。

少しでも楽しんで頂けたなら幸いです。

次は「HIZUMI」をアップ予定です。
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宇都 宮古(うつ みやこ)
男性、36歳、作家。「切り裂きジャック殺人事件」の著者
STR 8 CON10 SIZ11 INT13 POW14 DEX11 APP12 EDU17 SAN70
耐久力11 dbなし
言語:英語55%
技能:オカルト75%、芸術(執筆)80%、コンピューター35%、信用55%、心理学60%、図書館70%、博物学55%、歴史65%、犯罪学80%

喜多 一輝(きた かずてる)
男性、45歳。新興宗教団体真門教教祖。彼はニャルラトテップから≪忌まわしき狩人≫を即座に召喚することの出来るMP30ポイントが付与されたサーベルを得ている。
STR10 CON12 SIZ15 INT15 POW22 DEX13 APP11 EDU21 SAN 0
耐久力14 db+1D4
言語:ドイツ語20%、英語40%
技能:言いくるめ85%、オカルト90%、クトゥルフ神話18%、考古学65%、信用80%、心理学75%、説得95%、天文学45%、目星65%、歴史70%
武器:サーベル15%、1D8+1+db(1D4)
呪文:忌まわしき狩人の召喚/従属、門の発見、首に魔力を付与する、肉体の保護、ナーク=ティトの障壁の創造、ニャルラトテップとの接触
※忌まわしき狩人のデータはルールブックを参照し、能力値は平均値(小さい値)を用いる。

ウィザード
真門教のウィザードは一括してこのデータを用いる。
STR10 CON10 SIZ12 INT13 POW18 DEX14 APP10 EDU16 SAN 0
耐久力11 dbなし
技能:言いくるめ80%、オカルト80%、クトゥルフ神話10%
武器:サーベル15%、1D8+1
呪文:門の発見、首に魔力を付与する、ナーク=ティトの障壁の創造

向井 修身(むかい おさみ)
男性、34歳。津川町の指定暴力団大成会の幹部。
STR17 CON16 SIZ16 INT12 POW15 DEX16 APP12 EDU16 SAN75
耐久力16 db+1D6
技能:回避65%、自動車の運転60%、説得65%、値切り75%、サブマシンガン50%、マーシャルアーツ60%、拳80%、蹴り70%
武器:ドス75%、1D4+2+db(1D6)、32口径オートマチック65%、1D8(3/R)

新庄 重児(しんじょう じゅうじ)
男性、32歳。カメラマン小野純一とすりかわった殺人者。
STR13 CON13 SIZ12 INT16 POW12 DEX17 APP15 EDU18 SAN25
耐久力13 db+1D4
言語:英語50%、中国語30%
技能:言いくるめ80%、回避60%、隠す50%、隠れる85%、聞き耳70%、経理70%、コンピューター75%、忍び歩き70%、信用65%、心理学80%、説得85%、ナビゲート65%、法律75%、目星70%、追跡70%
武器:ジャックナイフ65%、1D4+2+db(1D4)、ガロット75%、※窒息のルール参照

榊原 京一郎(さかきばら きょういちろう)
男性、37歳。津川町に医院を開業している脳外科医。
STR12 CON14 SIZ13 INT17 POW14 DEX12 APP13 EDU20 SAN35
耐久力14 db+1D4
言語:英語65%、ドイツ語60%、ラテン語50%
技能:医学90%、応急手当85%、化学70%、経理65%、コンピューター65%、信用80%、心理学80%、人類学70%、生物学75%、博物学65%、目星85%、薬学80%、脳外科手術90%、外科手術85%、脳に関する知識85%
武器:メス80%、1D4+db(1D4)

寝子ヶ池 新(ねこがいけ あらた)
男性、48歳。ピックマンに影響を受けたスプラッター描写の画家。
STR11 CON14 SIZ16 INT13 POW18 DEX 9 APP 8 EDU16 SAN 0
耐久力15 db+1D4
言語:英語75%、フランス語70%
技能:オカルト60%、クトゥルフ神話1%、芸術(絵画)95%、心理学75%、説得65%、目星80%、死体愛好100%
呪文:黒い束縛
※ゾンビのデータはルールブックを参照し、能力値は平均値(小さい値)を用いる。

瀬良 一三(せら ひとみ)
女性、29歳。京都保健所精神衛生局の精神科医。岩見沢振の担当医。
STR 8 CON10 SIZ11 INT16 POW15 DEX12 APP15 EDU20 SAN75
耐久力11 dbなし
言語:英語80%、ドイツ語70%、ラテン語50%、ロシア語40%
技能:医学75%、応急手当70%、経理75%、心理学80%、人類学55%、信用75%、心理学80%、人類学55%、精神分析85%、説得60%、図書館55%、目星50%、博物学50%、法律45%、薬学60%、初歩の催眠術65%

岩見沢 振(いわみざわ ふるい)
男性、22歳。精神異常者。ニャルラトテップの手駒。
STR12 CON10 SIZ12 INT16 POW28 DEX18 APP13 EDU10 SAN 0
耐久力11 dbなし
技能:隠れる70%、心理学(人の気持ちを読む)95%、忍び歩き80%、追跡70%、目星80%、機械修理50%、単純作業95%

志摩 圭介(しま けいすけ)
男性、39歳。心理学者。教授。成瀬保の元助手。
STR10 CON12 SIZ12 INT15 POW11 DEX10 APP11 EDU19 SAN55
耐久力12 dbなし
言語:英語75%、ドイツ語65%
技能:医学35%、オカルト55%、化学60%、コンピューター75%、信用55%、心理学80%、人類学55%、精神分析70%、生物学40%、博物学45%、目星65%、薬学30%、歴史45%、初歩の催眠術55%

勝呂 咲喜(すぐろ さき)
男性、17歳。津川学院高校に通う学生。成瀬保にジャックプログラムを施された少年。
彼の正体はニャルラトテップである。成瀬の興味深い実験を嘲笑うために化けている。
※データはルールブックの人間形態を参照。
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◎切り裂きジャックの正体
探索者が真相を知り、勝呂咲喜のアパートに行った場合、彼の返事は無い。窓はカーテンが閉め切られ、ドアには鍵が掛かっている。<聞き耳>で、内部からザーッという音がするのに気が付く。
部屋の中は、照明の電気が消えてるため暗い。テレビが点いていて、ザーッと音を発てた砂嵐の画面(白黒画面)になっている。そのテレビの傍で、人が倒れている。勝呂咲喜で、右手でその柄を持ったナイフが首に突き刺さっている。夥しい血液があふれ、彼の体とその周りを赤く染め上げている(SAN 0/1D6)。彼は既に絶命しており、<医学>で死亡したのがつい今しがたであることに気が付く。
テレビの下にビデオデッキがあり、ビデオテープが入っている。再生すると、ある映像が流れる。椅子に腰掛けたスーツを着た中年男性が映し出される。

「私は成瀬保。心理学者だ」

「この映像が流れている頃にはおそらく、私の『ジャックプログラム』が完成した後だろう」

「人は常に生贄を必要とする。誰か一人が罪をかぶれば自分だけは助かる。そうした思考は古代において儀式として発生し、現在においても人々の意識に深く刻まれている。秩序ある暮らしを営めるのは、ただ目を背け、罪深い自分の本性に気付かないふりをしているに過ぎない」

「私は、その本性を気付かせる「cue(キュー)」を出した。何人死んだかね?たった一人の生贄が出ただけで」

「私の死に、疑問を抱いていることだろう。プログラムを組み込む方法を手に入れるためには仕方が無かった。『友人』がそう言った。知識の深淵で、人類の古くからの友人である彼が囁いたんだ。生と引き換えだと。まあ、些細なことだがね」

「これで私の理論は実証された。私はとても満足しているよ。ふははははははっ……!!」

映像はここで終わる。この時、<聞き耳>に成功すると、かすかながら確かに勝呂咲喜の声で、「愚かな奴…」という言葉を聞く。さらに<目星>で、彼の唇が一瞬動いたように見える。しかし、目の前の勝呂咲喜は本当に死んでいるし、彼の死体を調べても死体が動くようなおかしな点を見つけることは出来ない。


◎報酬
5つのセクションのうち、一つをクリア毎に1ポイントの正気度を得る。さらに、真相まで辿り着いた者は1D6ポイントが追加される(即ち、完全にクリアした者は1D6+5)。
またこの他に、≪忌まわしき狩人≫を撃退した者は1D10の半分(端数切り上げ)、ゾンビを撃退した者は1D8の半分(端数切り上げ)の正気度ポイントを獲得する。
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5つのセクション全てをクリアした後に、このセクションを行う。

「ジャックプログラム」とは、心理学者「成瀬保」が提唱した「cue(キュー)」という理論に基く殺人プログラムである。一連の殺人事件は、「cue」理論の実験証明に他ならない。
成瀬は7年前に自殺している。しかし、彼の手によりプログラムを施された者がいた。その者こそが大石恵を殺した真の「Jack the Ripper」…。


◎メッセージ
5つのセクションをクリアした直後、瀬良一三から再び接触がある。
瀬良は探索者に一枚のメモを渡す。メモは岩見沢振が書いたもので、彼から探索者に渡すように頼まれたという。その際、岩見沢は「友人に頼まれた」と言った。

メモには鉛筆で「cue」と書かれている。

岩見沢はメモに関して他に何も語らず、瀬良はこれが何を意味しているかもわからないという。

「cue」を英単語的に解釈すると、一般的にはビリヤードのキューを指す。別の意味では、テレビやラジオなどで開始の合図に出す掛け声。きっかけや暗示といった意味合いも持つ。

・「cue」理論
「cue」と宇都宮古から聞いた「ジャックプログラム」に付随するキーワード「N.A.R.U.」、そして津川町を関連付けて調べれば、津川学院大学の元教授、「成瀬保」に行き着く。

成瀬を扱った記事(大学の過去のパンフレットや、地元紙の小欄)に、「cue」という独自の研究を行っているとある。また、行動心理学を専門にした成瀬の研究論文に、「cue」という言葉が「きっかけ」という意味で頻繁に用いられている。

成瀬保は7年前に自殺している。
※成瀬保の項目参照。


◎成瀬保
行動心理学を専門にした心理学者。津川学院大学心理学部心理学科の元教授。

・自殺と噂
成瀬は7年前に自殺している。7年前の12月15日、自身の研究室で、ナイフで自らの喉を切り死んだ。
遺書は残されておらず動機は不明だが、当時、成瀬が起こした不祥事の責任を取っての行動という噂が、学内で囁かれた。それは、成瀬が小学生の少年にいたずらしていたというもので、常習犯として警察からマークされていたというもの。一度検挙されているが、証拠不十分として起訴されなかった。このことで、大学側と進退についてもめていた。

成瀬が検挙されたのは本当だが、大学側はプライバシーを盾に一切コメントしない。

・成瀬の研究
成瀬の著書のいくつかに目を通し、<心理学>に成功すれば、彼が「きっかけ」について独自の持論を持っていたことがわかる。
人の行動理由には「きっかけ」が存在する。その「きっかけ」を作り出すことにより、人の行動を操作することが可能である、というもの。成瀬はその他者が作り出した「きっかけ」を「cue」と呼んでいる。

・志摩圭介
当時、成瀬の助手をしていた「志摩圭介(しまけいすけ)」という男が、現在は東京の大学(任意)で教授をしている。

志摩は、事件が成瀬と関係している疑いがあることを告げられるとひどく驚く。志摩は成瀬の死後、実家のある東京に戻って以来、津川町どころか東京から出たことはないという。津川学院大学とも現在は交流がない。<心理学>から、彼が嘘をついている様子は見られない。

志摩は成瀬のことについて快く情報を提供する。

「cue」について…
「成瀬は一度、持論を学会で発表しました。人の行動する『きっかけ』を他者が作成し、行動をコントロールするというものです。しかも、『きっかけ』を用意すること以外、対象に接触する必要はない。暗示や催眠とも異なる、まったく新しい理論です」
「成瀬は殺人を例に用い、理由が解明できていない異常殺人の多くは『cue』理論で説明することが出来ると指摘しました。しかし、証明する材料が無かった。実際、人を殺すことは出来ませんからね…」
「成瀬の持論は否定され、非難を浴びた。以来、成瀬はさらなる研究に没頭しました」

不祥事について…
成瀬は当時、ボランティアで児童相談(スクールカウンセリング)を行っていた。被害にあったのはその児童らである。
「伏せられていますが、成瀬が関わった子供たちの何人かが、軽度の記憶喪失を起こしました。短期間で回復しましたが、事態を重く見た大学側は内容を改竄し、成瀬は性的倒錯者として警察に検挙されたのです」
「成瀬は、子供たちに行ったことについて、『cue』理論を証明する一段階と言っていました。そして気になることを呟きました。一人、プログラムに成功した、と」

志摩は成瀬の研究資料の一部を持っている。
その中に、児童相談の子供たちの名簿があり、名前の一つに「勝呂咲喜」と記されている。
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◎岩見沢振
岩見沢振の父親は妻と離婚した後、一人娘を引き取った。彼は麻薬に手を出し、中毒に陥る。12歳の実の娘を強姦、妊娠させる。娘は出産後、自殺。この時、彼は逮捕され刑に服していたが、娘が死んだ同時期に獄中で自殺した。
その生まれた子供が、岩見沢振である。

岩見沢は養護施設で育てられる。
10歳の時、施設で飼っていたニワトリ等の家畜を理由も無く殺す。施設の子供や職員に暴力をふるい大怪我を負わせたり、家畜を獣姦したり、トラブルが絶えなかった。
15歳の時、施設を出る。津川町の食品加工会社に就職する。

3年後、津川町で婦女暴行事件が多発する。とうとう、津川町の廃墟ビルで、腹部を裂かれた女性の死体(女子大生)が発見される。その後、津川町の工場で働いていた少年が逮捕。18歳の岩見沢振であった。被害者(先の婦女暴行含む)と岩見沢に接点は無く、場当たり的な暴行目的と見られた。

裁判は岩見沢が未成年であったこと、彼の特異な経歴などの兼ね合いから判決が出るまで3年を要した。判決は、精神鑑定の結果を受け入れ、彼を重度の精神異常者と見なし、医療措置が取られることになった。
裁判の結果を受け、今から1年前、岩見沢は京都保健所精神衛生局の精神疾患者収容施設に入設した。

・人格障害
岩見沢振は特異なサイコパスである。彼の境遇、行動から反社会性人格障害にカテゴライズされるが、岩見沢には反社会性人格障害者の特徴である精神的脆弱さが皆無であった。
このことから、岩見沢は瀬良たちにとって貴重な研究対象になっている。

・友人
岩見沢は事件を起こした目的を、「友人を招くため」と語った。
養護施設時代も、トラブル…獣姦や職員・子供たちへの暴力(実際には強姦目的)…を起こしたのが「友人を招くため」に行ったという。
養護施設、その後勤めた工場など、彼に親しい「友人」の存在を知る者はいない。他者と交友を持とうとする態度は一切無く、常に一人でいた。普段の素行は「まじめ」で、寡黙に与えられた作業をこなしていた。


◎廃墟ビル
岩見沢振が殺人を起こしたビルは津川町の駅裏に現在も残っている。5階建て。

・ミステリースポット
元々は百貨店。20年前に調理ミスから毒物が混入した食品を売り、死人を出す事件が起きた。その責任を取ってか、百貨店の経営者とその家族がビル内でガス自殺。
その後、ビルは買い手がつかず、放置されたまま現在に至る。
20年前の自殺、4年前の殺人のせいで、幽霊が出るなどの噂がある。

内部はかなり荒れていて、崩れた壁の欠片やガラス、空き缶、粗大ゴミなどが散乱し、いたるところにスプレーで落書きがされている。

・シンプルケース
4年前、死体が見つかった場所は2階と3階の間の階段踊り場。探索者がここに足を踏み入れたとき、<POW×5>で血生臭い匂いに気付く。
踊り場には死体がある。腹部を切り裂かれ臓物が飛び出た若い女が血溜りの中、全裸で仰向けに倒れている。正気度ロール(0/1D6)。死体には強姦された痕跡(膣内に精液)がある。傍に血痕の付いたジャックナイフと、女物の衣服が落ちている。
死体に対し、<医学>で死後半日も経過していないことがわかる。

踊り場から上った3階入口に男がいる。黒い服の青年が壁にもたれ、遠くを見るようにボーッとして座っている。彼が岩見沢振。
岩見沢は探索者が近付いても姿勢を崩すことなく、何もない暗がりを見つめたまま、呟く。

「やあ。友人が言ったとおりだ」
「体が……俺の体が冷たいんだ。だから温めていた。それだけのことだ」

彼はそれ以上、何も話さない。また、抵抗は一切しない。

死体は津川学院大学に通う女子大生。偶然ビルの傍を通りかかったところを岩見沢に襲われ、殺された。
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精神異常者「岩見沢振」は施設を脱走し、津川町に潜伏している。首を切断された大石恵の亡骸を死姦したのは彼である。
人としての境界線を逸脱した男に、目を付けた存在があった。それは人ではなく、伝達者にしてすべてを嘲笑うもの…。


◎依頼
探索者の捜査がある程度進んだ頃、一人の女性が接触を求めてくる。例に出した設定を使用しているなら、『月間うぃあーどているず』の編集長から、探索者に会いたいという女性がいるとの連絡が入る。
このイベントのタイミングは任意で構わないが、1つか2つの他のセクションをクリアした中盤付近が望ましい。

女性の名前は「瀬良一三(せらひとみ)」、20代後半の髪が長く眼鏡をかけたインテリ風の美女。瀬良は自分が京都保健所精神衛生局の精神科医と名乗る。
京都保健所精神衛生局は国の特殊機関で、一般には知られていない。国立精神・神経センターから派生した機関で、裁判で精神異常と判断された者のうち、犯罪性の極めて強い事件を起こした重度の異常者を隔離し、研究する。

「単刀直入に言います。あなた方が追っている事件の犯人は岩見沢振、当施設に隔離されていた精神異常者です」

岩見沢は12月14日の夜、忽然と姿を消した。監視カメラの映像には、拘束具を付けた岩見沢が器具を残し消える瞬間が残っていた。瀬良はその映像をはっきりと見たという。岩見沢の部屋は施錠され、その時刻に人の出入りは無かった。

岩見沢の脱走は戒厳令が布かれ、局内でも上層部と極一部しか知らない。局の沽券に関わるため、内々に処理したいのが実情。
担当医であった瀬良は岩見沢捜索の協力者として探索者を選んだ。彼女は「探索者」という立場が秘密裏の活動に都合が良いと判断した。
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◎アトリエ
寝子ヶ池のアトリエは津川町にある。山間部の、辺りを林に囲まれた目立たない場所。近隣に民家はない。建物は別荘風のロッジ。

・罠
寝子ヶ池は、自分が招待した探索者を薬物を使って気絶させようとする(クロロホルム、睡眠薬など)。まんまと罠にはまった探索者は、永遠に眠らされ、寝子ヶ池の絵のモデルにされてしまう。

・ピックマンのモデル
寝子ヶ池の仕事部屋には、死体がいくつも転がっている。腐って骨の見えているもの、切り刻まれているもの、内臓だけ抉り取られているもの、バラバラの手足…。(SAN 1/1D6)

部屋の蔵書に古いドイツ語の書物がある(<目星>)。表題はないが、<ドイツ語>を20%以上持つ者が目を通し、<オカルト>に成功すると、この書物が死体を動かす方法を記した魔道書であることに気付く。
(研究日数:1週間、<オカルト>+3%、<クトゥルフ神話>+1%、SAN 0/1D3、≪黒い束縛≫の呪文が記されている)

部屋を捜索していると寝子ヶ池が現れ…
「秘密を知ってしまいましたねぇ。あなたも私の生贄になってもらいましょう」
彼が手をかざすと、死体の中の比較的損傷の軽い一体が立ち上がり、探索者に襲い掛かる。この光景を見た者は正気度ロール(1/1D8)。

ゾンビを倒すと、寝子ヶ池は腰を抜かし、命乞いをする。
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奇怪な絵を描いた画家リチャード・アプトン・ピックマンに多大な影響を受けたのが、近代画家の奇才「寝子ヶ池新」である。彼の描く絵はすべて胸の悪くなるようなスプラッタ描写。そんな絵がはたして想像だけで描けるものだろうか。
彼の絵には恐ろしいモデルが存在した…。


◎寝子ヶ池新
寝子ヶ池は新進気鋭の画家である。スプラッタが彼のジャンルで、その吐き気を催すほどの描写は海外からも高い評価を得ている。
現在、京都の某所(任意)で個展が開かれている。

・展覧会の絵
個展は有名ホテルのホールを貸切、いくらかの高い入場料を取られる。
展示されている50あまりの絵画は、腐った死体や内臓、脳ミソ、切断された手足や切開された腹など…どれもおぞましい描写のものばかり。一通り見て回った時点で正気度ロールを行うこと(0/1)。
展示物を見て、<アイデア>に成功すると、人体を扱った他のものとは傾向の違う一枚の絵に目が留まる。その絵には毛むくじゃらの醜怪な人と犬の中間のような化け物が描かれている。<クトゥルフ神話>で、これがグールを描いているのに気付く。

・誘い
探索者が個展を見学していると偶然、寝子ヶ池と出くわす。ぼさぼさ頭にベレー帽をかぶった小太りの中年。にやけ面でいやらしい感じの印象。
寝子ヶ池は平均的な能力値の探索者にはまったく応対しないが、APPかCONが15以上の者には彼の方から話しかけてくる。

「君、モデルをやってみないか?今度、うちのアトリエに遊びに着なさい。勿論、君一人で」

寝子ヶ池から彼のアトリエの住所が記された名詞を渡される。寝子ヶ池は自分が気に入った探索者の質問には好意的に答える(それ以外は完全無視)。

首無し殺人に関しては、絵の資料として検死の写真を貰おうとしたと答える。

グールの絵のことを尋ねると、
「あの絵は私のもっとも尊敬する画家の絵を真似てみたのだが、なかなか彼のようにはうまく描けなくてね。苦労しているよ」
その画家を聞くと、リチャード・アプトン・ピックマンと答える。<芸術(絵画)>か<オカルト>で、ピックマンが1926年にボストンから失踪した怪奇画家であることを知っている。食屍鬼(グール)の絵を描いた。

・モデル
個展のスタッフや、業界関係者から次の情報を得れる。
寝子ヶ池が闇業者から死体を買っているという噂。作風が作風だけに、そういった話が出るのだろうといった感じで話される。

実際に寝子ヶ池は裏ルートで死体を手に入れている。
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◎幼児首無し殺人
このイベントを起こす時期は任意で構わない。シナリオの進行状態を考慮のこと。
テンポ的に、榊原の娘の存在とその障害が発覚した直後を推奨。あるいは、医院長室で榊原が凶行に及んだ事後情報としても良い。

津川町で、幼稚園児の少女の首無し死体が発見される。
夕方、母親が迎えに行った際、園内に少女の姿は無かった。母親と職員が捜索したところ近所の河原で首を切断された胴体が見つかった。少女の死体は、仰向けで胸の上で両手を組んだ状態だった。


◎医院長室
榊原医院の院長室は常に鍵がかかっている。

内部には、書物や資料の類が山のようにごった返している。その全てが脳に関するもの。
膨大な書類郡に対し、<図書館>と<医学>の両方に成功すれば、榊原が脳移植の研究をしていたことに気付く。但し、現代医学において脳移植は動物実験の領域で、人体に対して行われたことは無く、また、倫理的にタブーな部分が大きい。

・隠し部屋
医院長室には隠し扉があり、地下の部屋と繋がっている。
病室のような部屋で、ベッドがあり、幼い少女が眠っている。少女は点滴を打ち、呼吸口には管が通され、ベッドの脇には生命維持装置が設置されている。
ベッドの隣には、手術台があり、機材が揃っている。

・医者の狂気
幼児首無し殺人のイベントの事後の場合、榊原は隠し部屋で娘の脳移植手術を行う。
探索者が侵入した時、ちょうど榊原が手術台で園児の頭部から脳を取り出した場面と遭遇する(SAN 0/1D3)。
正気を逸した榊原は探索者に気付くと、メスを持ち襲い掛かる。

「知ってるかい、脳移植は理論上は可能なんだよ。でも倫理の壁がそれをさせない。バカげてるだろ?娘がこんなに苦しんでるのに」
「あの死体を見て思った。だったら自分で脳を探せばいいんだ。娘にあった脳を」
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脳外科医「榊原京一郎」には娘がいる。
5年前、最愛の妻が命と引き換えに出産。しかし、生まれた赤子は脳に障害を持ち、目覚めることのない植物状態であった。現代医学では治すことの出来ない娘の脳。苦悩の果て、榊原は娘のために狂気の手段を実行する。


◎榊原医院
津川町に脳外科・外科の個人医院を開業している。
榊原は穏やかな印象を受ける中年男性。

・大石恵の検死
榊原は、大石恵の検死について事件情報なので簡単には口を割らないが、交渉次第で聞き出すことが出来る。

死亡推定時刻は15日午前0時の前後1時間以内。死因は不明。頭部が見つかってないので、首の切断が直接的な死因とは断定できない。胴体部分に他に大きな外傷はなかった。
死体の膣内から精液を検出。AB型の年齢的に16~24くらいの若者のものと思われ、被害者が死亡した後に付着した。死姦の可能性が高い。

尚、榊原は自分のプライベートについては一切口を閉ざす。

・秘密の医院長室
病院の従業員から聞ける情報。
榊原は医院長室に誰も入れさせない。常に鍵を書け、応答は室内の電話を使う。開業以来、そういう姿勢を貫いている。
不審に思った従業員の一人が、榊原が入室する際、こっそり中を覗いた。しかし、ぱっと見た感じは机や本棚のある普通の部屋だった。医院長に知られたくない恥ずかしい趣味でもあるのではないかと、若い従業員の間では囁かれている。


◎榊原京一郎について
榊原は腕の立つ脳外科医として業界では名を知られている。5年前まで京都の有名大学(任意)で教授の立場にあり、付属病院で医者として執刀していた。

・妻と娘
5年前、榊原の妻「美和(みわ)」が死亡している。同日、娘「雅美(まさみ)」が誕生している。
この情報は戸籍に記載されている。

榊原医院の従業員は榊原の妻子について一切知らない(娘の存在自体知る者はいない)。

・不治の病
榊原が在籍していた大学で、彼と親しかった人物から次の情報を得れる。

5年前、榊原の妻が出産後死亡した。彼女は元々体が弱く、相当な負担を伴うことが予想されたが、本人のたっての希望の出産だった。妻の死と引き換えに生まれた娘は脳に障害があり、植物状態であった。障害は現代の医学で治療不可能なもの。
それからすぐ、榊原は娘を連れ、大学を去った。榊原は、死んだ妻の為にも自分が必ず娘を治すと言っていた。
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