カテゴリ:Iced Coffee( 11 )

アイスコーヒーて和製英語なんですね。

今回はショゴス。メジャーモンスターです。

ラストは下水道かプールあたりからザバーッと登場してバトル展開でも良かったのですが、まあ、このシリーズはそういうんじゃないよ~という心の声(主成分は優しさ)で自重。ザバーッのがこのゲームらしいんですけどねー。

雨月珈琲堂綺譚はクトゥルフ世界をちょっとだけ覗いてみようという主旨で書いてます。探索者の安全は極力保障されます。きょくりょく、ね(ニヤリ)。

少しでも楽しんでいただけたら何よりです。
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雨月 秋成(うげつ あきなり)
男性、48歳。雨月珈琲堂店主。
STR12 CON13 SIZ13 INT15 POW18 DEX16 APP15 EDU18 SAN90
耐久力13 db+1D4
技能:オカルト75%、機械修理50%、クトゥルフ神話5%、経理75%、芸術(絵画)60%、写真術65%、信用90%、心理学80%、説得85%、値切り85%、博物学75%、目星70%、おいしいコーヒーをいれる99%

サエコ
女性、31歳。ホステス。
STR 8 CON 9 SIZ10 INT10 POW11 DEX11 APP12 EDU11 SAN55
耐久力10 dbなし
技能:言いくるめ50%、芸術(歌唱)30%、心理学30%、値切り50%、酔った演技をする80%
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雨月に鵜飼の写真を見せると、見覚えがあると言う。
一ヶ月くらい前に店を訪れた客で、会計を終えた際に妙なことを聞かれたので覚えているとのこと。それは、どこの氷を使っているかという質問で、製氷機を用いている旨を伝えたら、「そうですか」とだけ言って出て行った。

調査を報告した後日、雨月は探索者にアイスコーヒーを振舞う。氷の形は一定ではなく疎ら。業者に氷を発注し、雨月自らクラッシュしたという。

「バーテンダーの忠告に敬意を表して」


◎報酬
このシナリオの参加者は1D6ポイントの正気度を得る。
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郊外に立地するゴミ処理場。地域で最も大きな焼却工場を有する。リサイクルプラザや工場の熱を利用した屋内温水プール等の施設が併設し、それらは一般に開放されている。

◎情報
焼却工場のスタッフから次のことを聞くことが出来る。

①トラブル
三日前に焼却工場でちょっとしたトラブルがあった。
一度の焼却の際に炉に入るゴミの量は(当然ながら)決まっているのだが、その時の焼却は基準の重量を上回った。安全面から基準量は余剰を残して設定されており、それを超える程ではなかったので、稼動自体に大きな支障は無かった。
稼動前のチェックではゴミは基準値を下回っていた。重量が増えた原因は不明。

②音
工場の作業スタッフの中に妙な音を聞いた者が居る。空洞に反響するかすかな音で、「テケリリ」と鳴った。その時は気のせいだと思ったが、不思議と耳に残っているという。その音が聞こえたのは、丁度、三日前に焼却炉のトラブルがあった時刻と重なる。


探索者が処理場を後にする際、<目星>を行う。成功した者は、側溝の格子蓋に小さな鎖のようなものが引っ掛かっているのを発見する。
それはラリエット(留め具の無いネックレス)で、両端に五角形の星型をした金属装飾(鉛色の合金)が付いている。少し無骨なおもむきから男性用のアクセサリーの印象を受ける。
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オフィス街の一角のビルに営業事務所を構える。

四日前に火事があり、現在は営業を停止している。火元は事務所内。警察と消防関係者による検証は今尚行われており一般の者は立ち入り出来ない。

◎情報
近隣に働く者や警察・消防関係者等から次の情報を得ることが出来る。

①当時の様子
火災が起きたのは深夜で事務所に人は残って居らず、またセキュリティ会社から通報を受けた消防が迅速に対応した為に事務所内の一部を焼いたに留まった。火災による負傷者は居ない。小火程度の火災で、それほど大きな騒ぎにはならなかった。

②疑い
大きな被害にならなかったにも関わらず現在も捜査が行われているのは火事とは別件の理由と考える者は多い。当局が金融会社の不正の証拠を探っているのだという。これは事実であり、警察は以前よりこの会社の闇行為を疑っていた。

③出火原因
火事が起きた理由は未だ不明である。ガス漏れや漏電の跡は無く、また外部から何者かが侵入した痕跡も見付かっていない。業務上、会社のセキュリティは強固であり、ビル及び周辺の監視カメラに侵入者や不審者を捉えた映像は無かった。

④ヘドロ
この情報は現場検証を行う当局関係者のみが知る。
事務所の排水口にヘドロのようなものが付着していた。発火する要素(ガスなど)は無く、火事の直接的な原因には当たらない。
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銀座の高級クラブのようなハイソサエティではなく、程度の低いパブのような店。ホステスはひらひらした下着のような衣装を纏い、非常にいかがわしい雰囲気が漂う。

「サエコ」はこの店で働いている。夜間に客として行けば簡単に会うことが出来る。化粧の濃い30前後の女で、水商売気質などこか擦れた印象を受ける。

サエコの話では、エティテスは馴染みの店として使っており、懇意の客を同伴することもよくあるという。バーテンダーの鵜飼は寡黙ながら気の利くところからサエコ以外のホステスからも評判が良かったらしい。
ただ、鵜飼に対して特別な感情は無く、辞めたからといってどうと思うこともないと素っ気無く語る。カウンターを隔てた距離感を心地良く感じていただけだという。他のホステスも同様なことを言う。

「愚痴をただ聞いてくれる場所。それが無くなったのは残念ね」

・最後の日
鵜飼が店を辞める前日の様子は普段と変わらず、「いつも」の仕事の愚痴を黙って聞いてくれていた。特に何も無かったと言うが、サエコにしつこく問い質すと、彼女はああとあることを思い出す。
その日、馴染みの客から貰った珍しいものを持参した。南極の永久凍土の氷(と客は言っていた)で、それで鵜飼に好物のアイスティーを作って貰った。アイスティーの味は別段変わらず、氷が本物か胡散臭いと冗談めかしく言うと、珍しく鵜飼が笑った。
それから鵜飼は、「きっと本物ですよ」と言ったので何故か聞くと、昔そこに住んでいたのを思い出したと答えた。

「あまり笑えないジョークよね」


◎借金のカタ
店のホステス達のほとんどは同一のファイナンス会社から多額の借金をしている。闇金融で、この店のオーナーはその会社と共謀し、借金の返済を名目に従業員らを酷使している。サエコも他のホステス同様にそのファイナンス会社から借金をしている。

この情報は、店界隈の同業者の多くが知っている。
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鵜飼が暮らすマンションの住人や管理人から次の情報を得ることが出来る。

①近況
ここ数日、鵜飼の姿を見た者は誰も居ない。
エントランスの監視カメラの映像には、16日前(探索開始日より)の午前中に鵜飼らしき人物が外出し、それから10分ほどで戻って来た場面が記録されている。以降、鵜飼の姿を捉えた映像は無い(それ以前は変わった様子無く映っている)。

②隣人
鵜飼の部屋の隣の住人に話しを聞くと、ここしばらく鵜飼の姿を見ては居ないが、数日前まで壁の向こう(鵜飼の部屋)から奇妙な音がしていたという。防音設備が整ったマンションで音がそうそう漏れるはずは無いので、気のせいかもしれないと語る。
音が聞こえたのは一週間程前から、丁度異臭騒ぎがあった(後述)四日前まで。現在は収まった。空洞にこだまする笛のようなかすれた音で、「テケリリ」と鳴っていたという。
住人はひどく疲れている様子で、そのことを聞くと例の音が耳に残って寝付けないと答える。

③周囲の異変
四日前に異臭騒ぎがあった。腐臭のようなものがするという苦情が住民より多発し、業者を呼んで排水管の洗浄を行った。業者が言うには、大量の汚物がマンションより流されたのが原因で、コールタールのようなものが付着していたらしい。
マンションの管理者は犯人探しはせず、注意喚起の回覧板や張り紙で対処した。


◎鵜飼の部屋
機能的によく整理された様相で、家主の几帳面さが伝わる。部屋に入った瞬間、かすかに酸えた臭いがする。主だった情報源は次の二個所。

①PC
パソコンのフォルダや検索履歴等から情報を得ることが出来る。16日前から頻繁に検索していたようで、一週間前で履歴は止まっている。主に目立つ事柄は以下。

・カフカ「変身」
フランツ・カフカの小説。朝起きると虫になっていた男の物語。その関連資料や画像、映像。

・南極
南極大陸について狭義なことに至るまで詳細に調べている。南極大陸には先史以前に古代文明が有り都市国家が存在したというオカルトじみた記事まで追っている(ネット上では根拠の無い出鱈目という評価が主)。

・下水道台帳
この街の下水道マップを閲覧(自治体資料である)しており、それが最後の検索履歴となる。

②風呂場
生物が腐ったような不快な臭いが充満している。排水口周りににタールを流したような黒ずんだ汚れがこびり付いており、臭いの原因はこれにある。一見するとヘドロだが、科学施設などで詳細に分析すると全く未知の物質であることがわかる(ショゴスが這いずった跡である)。

・地図
ロードマップの本が落ちている。
この街の地図が記載されており、赤マジックで地図上に線が幾本も引かれている。PCを調べていれば、それが下水道の配置であることに気が付く。
数個所に丸印がされており、そこには雨月珈琲堂やバー「エティテス」、闇金業者(後述)が入るビルがある。また、しつこく丸を描いた個所があり、その場所にはゴミ処理場(焼却処分場)が立地する。
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繁華街の一角、雑居ビルの地下にあるバー。営業は夜間のみで日中は閉まっている。品の良い内装で、ジャズが流れる落ち着いた雰囲気の店。

店員に例のアイスピックのことを尋ねると、確かに店で同じメーカーの器具を使用していることを告げられる。但し、店で主に使っているのは割氷しやすい三連刃のものだという。

店員に実物を見せると、それが「鵜飼蓮二(うがい・れんじ)」の所有物であることを指摘する。鵜飼はエティテスで働いていたバーテンダーで、半月前(正確には探索開始より16日前)に店を辞めている。星のマークを自分の所有物に付けていた。

◎鵜飼蓮二について

①人物像
30代前半で、8年前より務める。無口であまり話さないが、仕事は丁寧で細かい気配りに長けていた。客のグチを嫌な顔一つ見せず淡々と聞く姿は、常連のみならず同僚からも大きな信頼を得ていた。
その反面、どこか人を寄せ付けない雰囲気があり、従業員とプライベートな付き合いは無かった。彼の日常を知る者は居ない。

②星
鵜飼は自分の所有物に五角形の星型の印を付けていた。同僚が聞いたところ、昔からどこか惹かれる形でサイン代わりの目印にしていると語った。普段、無表情の鵜飼がはにかむように話したので、聞いた同僚は印象的に記憶している。

③辞表
16日前、鵜飼からエティテスのオーナーに辞める旨を伝える電話があった。一方的な話し振りで理由は告げられなかった。翌日、店宛に郵便で辞表が届いた。筆跡は鵜飼のもので、定型文で事由に一身上の都合とだけあった。本人からの電話以降、連絡が付かない。

④女とアイスティー
常連客に「サエコ」という女が居る。クラブのホステスで、一人で来ることもあれば男(日によって違う、おそらく彼女の客)と一緒のこともあった。
男連れの時は強い酒を付き合うことが多いが、彼女のグラスにはアイスティーが注がれていた。彼女自身は酒が苦手らしく、鵜飼が連れにばれないようにうまく配慮していた。サエコは一人の時にそのことをいつも感謝していた。

鵜飼が辞める前日、最後に接客したのがこのサエコであった。

連れは無く一人でカウンター席に着いた。この日はパーティ客で賑わっており、サエコの相手は鵜飼に任せ他の従業員は接客に追われた。その為、二人の詳しいやり取りを把握する者は居ないが、傍目には特に変わった点は見受けられ無かった。時折、小耳に挟んだ感じではサエコが仕事のグチを言い、それを黙って鵜飼が聞く、いつもの様子であった。

なお、店員の印象では二人に特別な男女間の感情はないようで、鵜飼はサエコをバーテンダーとして他の客同様「丁重」に接していた。アイスティーに関しても、他の常連にも似た気配りをすることは度々あった。

⑤経歴
エティテスのオーナーを当たれば鵜飼の経歴がわかる。
鵜飼は元々捨て子で養護施設で育った。親の所在は不明。高校を卒業後、職を転々とした後、8年前に店に雇われた。当時24才。始めは雑用だったが手先が器用で、バーテンダーとしてすぐに頭角を現した。

店で鵜飼の現住所と写真を入手することが出来る。この街にある中規模マンションに暮らす。細面で短く揃えた髪形や服装などからさっぱりした印象を受ける。


◎異変
店で変わったことが無いか尋ねると、四日前(雨月がアイスピックを見つけた前日)に水道業者が来たことを告げる。ビルの各部屋の排水口から悪臭がするということで、管理人が呼んだ。下水道に伸びる排水管にヘドロのようなものが詰まっていたようで、業者の処置後は収まった。
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バーテンダーは孤独だった。

うっすらとした疎外感のようなものを覚えながらも社会と折り合って生きてきた。日々の仕事は充実していたが、ぽっかりと空いた心の穴が満たされることは無かった。

ある日、常連客が珍しい品を持ってきた。南極の永久凍土を削った氷。それで飲み物を作ってくれと頼まれる。

アイスピックで氷を砕いた瞬間、忘れていた記憶が蘇った。

血の奥底に封印されていた、呪われたルーツ。自分が、遥か太古に地球を支配した者の奴隷…原始の不定形生命体‘ショゴス’の末裔であることに気が付く。そして長年抱えていた疑問、漠然とした空しさや世間に馴染めないことの答えを理解した。

その日を境に、徐々に肉体が変化して行った。

醜悪な姿に変わる中、人として過ごした日々と先祖の記憶の狭間で葛藤した果てに、決断を下した。かつてバーテンダーだった怪物は、ほんの少しの気掛かりを解消した後、自らを始末したのであった…。

これはバーテンダーが残した「おせっかい」の物語。
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舞台は現代日本、探索者が行きつけの喫茶店「雨月珈琲堂」より物語は始まる。時期はシナリオに関係する冷たい飲み物がメニューにあって自然な夏とする。

探索者は喫茶店のマスター、「雨月秋成(うげつ・あきなり)」からある話を聞く。

「ちょっと不思議なことがありまして…」

三日前の開店前、雨月が喫茶用具の中に見覚えの無い道具が混じっていることに気が付いた。
それはアイスピックで、キッチン側の用具棚のカップに紛れていた。所持した記憶は無いという。店で出す氷は業務用の製氷機で作っている。
飲食店の性質上、戸締りはしっかりしており、ドアや窓から誰かが侵入した形跡は無かったと雨月は語る。実際に店内に出入り可能な個所を調べても、侵入の証拠は出てこない。

その日に変わったことが無かったか雨月に尋ねると、「そういえば…」と開店前にキッチンの排水口が詰まっていたことを告げる。
雨月はこの時、少し酸えた臭いを感じたというが、季節的な要因(下水道の汚臭)だと思った。10分ほど水を流し続けたことで悪臭は無くなり詰まりは元に戻った。現在はキッチンの排水口に異常は無い。

雨月はこの「ちょっとした不思議」の解明を探索者に依頼する。

・アイスピック
鋭いニードルに木製の柄が付いている。ニードルは上質なステンレス鋼(<地質学>等の鉱物知識)で、柄はアカシアの高級木(<生物学>等の植物知識)が使用されている。
柄の裏側に五角形の星型が刻まれており、<アイデア>でそれが後から掘られたものであることに気が付く。

形状から詳しく調べれば、このアイスピックがスコットランドのとあるメーカー(任意)製であることがわかる。一般の家庭向けのものではなく業務用で、日本では一部の輸入業者しか取り扱っていない。
業者を当たれば、そのメーカー製の道具がこの街にあるバー「エティテス」に卸されていることを突き止める。事前に雨月が調べていて、情報を探索者に提供する形にしても良い。
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