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3.松沢南山

彫刻家。48歳。独身。
彼の作品は国内外で評価が高い。出身は福島県だが、現在は津川町に在住。

・音信普通
松沢南山の自宅に電話しても、留守番電話のメッセージが流れ連絡が取れない。何時に試みても誰も出ない。


◎アトリエ
松沢の自宅兼アトリエは津川町郊外にある。岡橋由希の死体が発見されたのはこの近く。
アトリエは鬱蒼と生い茂る森の奥深くにある。木々が密集しており、アトリエへ続く小道は昼でも薄暗く、不気味である。

・焦げ跡
暫く小道を歩いた時点で、<目星>に成功すると、脇にそれた個所に立つ大きな木の根元に妙な跡があるのを発見する。黒ずんだ焦げたような跡で、木の根元を中心に半径1メートルほどのエリア内の草地が焼けたようになっている。<化学>か<薬学>で、この焦げ跡が硫酸などの薬品によるものであり、ごく最近出来たものであることに気が付く。また、<アイデア>で、エリア内の草や落ち葉の状況からそこで何かを焼いた跡ではないかということを推測できる。めぼしい物品は落ちていない。

アトリエはロッジ風の建物。立て床式で、広いテラスがある。
インターホンを鳴らしても返事はない。玄関の鍵は掛っているが、テラスの窓が開いており、カーテンが風に靡いている。テラスの開いた窓から侵入すると、そこは仕事場らしく、石膏や粘土、様々な工具が置かれている。
部屋の隅に大きな水槽がある。巨大魚が飼える特大サイズの水槽で、やや濁った水の中には、砂利や水草、藻の付いた石が有り、普通の観賞用といった感じだが、中に生物の姿は無い。ちなみに水は海水である。
石膏像はほとんどが人物をモデルに作られたものだが、その中に黒いベールに覆われた像がある。その像はまだ作りかけらしく、原型がまったくわからない。他と違ってあきらかに人の形はしていない。見方によっては、複数の腕や足や肉が絡まった塊に翼を付けたような形に見える。

・死体
廊下に出るとすぐわかるが、二階への階段の脇に人が倒れている。茶色のセーターを着た少々太り気味のボサボサ頭の中年男性で、頭を中心に床にどす黒い血が円を描いている。正気度ロール(0/1D6)。男性は既に絶命している。死体の後頭部に陥没した穴があり、よく見るとそこから奥深くに釘のような物が刺さっている。また、首に押さえつけたような痕がある。<医学>で、ここ数日以内に死亡したこと、死因が後頭部の傷であることを推測できる。
<知識>で、このような殺され方が三ヶ月前に起こった事件と類似していることに気が付く。

※死体は松沢南山である。
by nurunuruhotep | 2008-11-14 22:41 | 忘却の記憶 | Comments(0)