5.ピタゴラス様

◎西原久実と柳波喜理

・西原久実の失踪
翔子の友人、西原久実は9月20日から学校を休んでいる。学校には彼女の母親から風邪との連絡が入っている。
実は、久実は19日の夜から帰宅しておらず、両親は警察に相談しようか迷っている。
両親によれば、久実は帰宅時間が遅れることはあっても、無断外泊することは無かったという。遅く帰るのも、友達(御高翔子や柳波喜理)と勉強していると告げていた。
両親は多感な年頃の娘の扱いに苦慮している様子で、普段からコミュニケーション不足だったこともあり、久実の素行に怪しい点があったかはわからないという。

久実の部屋を調べれば、ルーズリーフノートの一枚に(翔子のノートにあったものと同様の)アルファベットの鏡文字の羅列が書かれているのを発見する。

・放課後の占い遊び
柳波喜理は普通に登校している。
長くしなやかな髪を額で二つに分けた、切れ長の目の大人びた少女。

彼女は、10日の御高翔子の放課後の足取りについて何も知らないと答えるが、このことをしつこく問い詰めたり、翔子や久実の部屋で見つけたアルファベットの鏡文字のことを聞くと…

「…あの日、三人でピタゴラス様をやりました。ピタゴラス様というのは数学のピタゴラスが考えた占いで、アルファベットの逆さ文字を書いて、一人がお告げ役、残った人がペンを持って質問する…って風にやるんです。こっくりさんとかとは全然違うから安全です」

<オカルト>に成功すれば、これが「こっくりさん」となんら変わらない遊びであることに気付く。

「こっくりさん」とは、複数人が硬貨に指を置き、五十音の書かれた紙の上で移動させるといった、所謂テーブルターニングの日本版。
「狐狗狸」と書くこともあり、神に仕え神の言葉を伝える獣に由来する。これらの獣は、古くから信仰の対象であったと同時に、憑物の代表としても知られる。降霊術的意味合いから結びついたと思われる。
こっくりさんは、これまで名前や微妙にやり方を変化しつつ何度も全国的に流行した。多感な子供が暗示にかかり、傷害事故を起こすというケースが過去頻繁に起こった。学校によっては禁止しているところもある。

「いつも翔子がお告げ役をやっていたんですが、そのとき、久実がペンの代わりにお社の石を使おうって言って…。うちの学校の近くの山にお社があるんですけど、そこに祭られてる石を久実が持ってきてて、それ使ってピタゴラス様をやったんです」

「質問は恋人とか勉強のこととか、たわいもないことだったんですけど、石がいつもより変なふうに動いて…、紙の上をメチャクチャにグルグルって…。怖くなって私と久実、手を放しちゃったんです。ホントは絶対に放しちゃダメなんですけど…。そしたら、石が急にビキッて割れちゃったんです。それで、すごく怖くなって、わたしと久実、翔子を置いて逃げちゃって……」

社について、彼女は、学校の近くの山に昔からあるということ以外わからないと答える。また、久実が社から持ってきた石には、ヒトデのような変な模様があったという。
(※社については7.蛇の社の項目)

久実が帰宅していないこと、サイドワインダーや売春(6.黒い噂)について、喜理は何も知らないと言う。この時、<心理学>に成功すれば、彼女がそれらの質問を受けている最中、落ち着きのない素振りをしていることに気が付く。
探索者の調査がまだ初期段階(9.蛇屋敷のイベント前)である場合、彼女はこれらのことを突っ込まれても白を切り通す。
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by nurunuruhotep | 2008-10-18 12:46 | HIZUMI | Comments(0)