[Psycho Blood] ②

◎岩見沢振
岩見沢振の父親は妻と離婚した後、一人娘を引き取った。彼は麻薬に手を出し、中毒に陥る。12歳の実の娘を強姦、妊娠させる。娘は出産後、自殺。この時、彼は逮捕され刑に服していたが、娘が死んだ同時期に獄中で自殺した。
その生まれた子供が、岩見沢振である。

岩見沢は養護施設で育てられる。
10歳の時、施設で飼っていたニワトリ等の家畜を理由も無く殺す。施設の子供や職員に暴力をふるい大怪我を負わせたり、家畜を獣姦したり、トラブルが絶えなかった。
15歳の時、施設を出る。津川町の食品加工会社に就職する。

3年後、津川町で婦女暴行事件が多発する。とうとう、津川町の廃墟ビルで、腹部を裂かれた女性の死体(女子大生)が発見される。その後、津川町の工場で働いていた少年が逮捕。18歳の岩見沢振であった。被害者(先の婦女暴行含む)と岩見沢に接点は無く、場当たり的な暴行目的と見られた。

裁判は岩見沢が未成年であったこと、彼の特異な経歴などの兼ね合いから判決が出るまで3年を要した。判決は、精神鑑定の結果を受け入れ、彼を重度の精神異常者と見なし、医療措置が取られることになった。
裁判の結果を受け、今から1年前、岩見沢は京都保健所精神衛生局の精神疾患者収容施設に入設した。

・人格障害
岩見沢振は特異なサイコパスである。彼の境遇、行動から反社会性人格障害にカテゴライズされるが、岩見沢には反社会性人格障害者の特徴である精神的脆弱さが皆無であった。
このことから、岩見沢は瀬良たちにとって貴重な研究対象になっている。

・友人
岩見沢は事件を起こした目的を、「友人を招くため」と語った。
養護施設時代も、トラブル…獣姦や職員・子供たちへの暴力(実際には強姦目的)…を起こしたのが「友人を招くため」に行ったという。
養護施設、その後勤めた工場など、彼に親しい「友人」の存在を知る者はいない。他者と交友を持とうとする態度は一切無く、常に一人でいた。普段の素行は「まじめ」で、寡黙に与えられた作業をこなしていた。


◎廃墟ビル
岩見沢振が殺人を起こしたビルは津川町の駅裏に現在も残っている。5階建て。

・ミステリースポット
元々は百貨店。20年前に調理ミスから毒物が混入した食品を売り、死人を出す事件が起きた。その責任を取ってか、百貨店の経営者とその家族がビル内でガス自殺。
その後、ビルは買い手がつかず、放置されたまま現在に至る。
20年前の自殺、4年前の殺人のせいで、幽霊が出るなどの噂がある。

内部はかなり荒れていて、崩れた壁の欠片やガラス、空き缶、粗大ゴミなどが散乱し、いたるところにスプレーで落書きがされている。

・シンプルケース
4年前、死体が見つかった場所は2階と3階の間の階段踊り場。探索者がここに足を踏み入れたとき、<POW×5>で血生臭い匂いに気付く。
踊り場には死体がある。腹部を切り裂かれ臓物が飛び出た若い女が血溜りの中、全裸で仰向けに倒れている。正気度ロール(0/1D6)。死体には強姦された痕跡(膣内に精液)がある。傍に血痕の付いたジャックナイフと、女物の衣服が落ちている。
死体に対し、<医学>で死後半日も経過していないことがわかる。

踊り場から上った3階入口に男がいる。黒い服の青年が壁にもたれ、遠くを見るようにボーッとして座っている。彼が岩見沢振。
岩見沢は探索者が近付いても姿勢を崩すことなく、何もない暗がりを見つめたまま、呟く。

「やあ。友人が言ったとおりだ」
「体が……俺の体が冷たいんだ。だから温めていた。それだけのことだ」

彼はそれ以上、何も話さない。また、抵抗は一切しない。

死体は津川学院大学に通う女子大生。偶然ビルの傍を通りかかったところを岩見沢に襲われ、殺された。
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by nurunuruhotep | 2008-10-14 10:59 | JACK | Comments(0)