2.シナリオ背景

男は病に犯されていた。

余命幾ばくも無くただ死を待つ日々を、趣味に没頭することで紛らせていた。シャーロック・ホームズが生きる支えだった。死ぬ前に1つ願いが叶うしとたら、名探偵が生きた時代を歩いてみたい。そんな妄想が残された時間を過ごす男にとっての唯一の楽しみだった。

人生の終焉が近付くある日、男の願いが成就することになる。昔、オーストラリアで遭遇した事故による奇妙な体験が布石となり、イス人が彼の肉体に憑依した。男の魂は過去に飛び、彼が思いを馳せたヴィクトリア朝のロンドンに暮らす肉体に宿った。

憧れの時代と街に男は幸福感で一杯だった。唯一、不満があるとすれば嗜好していたコーヒーの味が・・・
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by nurunuruhotep | 2015-12-28 17:14 | Coffee Saucer | Comments(0)